自由な時間に好きな場所で仕事を請けられるのが、フリーランスの魅力の1つです。近年ではフリーランスや副業をする方が仕事を探すためのプラットフォームとして、クラウドソーシングのサービスが以前よりも浸透しました。そのような中で、「大手クラウドソーシングサービスである、クラウドワークスだけで生活できるのか?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
本記事では、Webライターとしてクラウドワークス利用歴5年を超える筆者が、「クラウドワークスだけで生活すること」にフォーカスして、メリット・デメリットや実体験を通じた感想・考察をお話しします。また、確定申告についても簡単に解説しました。
Contents
【実体験】ほぼクラウドワークスだけで生活してみた感想
筆者はこの5年間(とくにここ2~3年間)、クラウドワークスの案件中心で生活をしてきました。感想のまとめとしては、「万人におすすめはできないけど、営業や経理面で不安があるなら積極的にやってみてもよい」です。
実体験を通じた、筆者の「ほぼクラウドワークスだけで生活してみた感想」を簡単にまとめています。
「クラウドワークスだけで生活できる」は可能(でも大変)
クラウドワークスだけで生活は可能だと思います。根拠は次のとおりです。
- 月収40~50万円以上を稼いでTOPプロクラウドワーカーに認定されている人がいるから
- 単価が低いWebライターでも、月数十万を稼ぐことは(難しいけど)可能だから
- 筆者自身がほぼクラウドワークスだけで生活しているから
2024年でフリーランス6年目を迎える筆者自身も、案件受注はほとんどクラウドワークス経由です。筆者は珍しいケースだとは思いますが、クラウドワークスだけで生活している人もそれなりにいるのではないでしょうか。
2016年あたりは、クラウドワークス社が発表した決算資料の内容を基に『クラウドワークスで「月収20万円以上」わずか111人の衝撃』といった記事も出ていました。しかし2023年現在では登録ワーカーのスキル水準の向上、法人への認知の高まり、運営・育成システム面の整備などの要因で、以前よりも稼ぎやすい土台ができあがっています。
ただし、万人に対してクラウドワークスオンリーの生活はおすすめしません。クラウドワークスだけで生活するには、相応のスキルや実績、時間が必要になります。「仕事も未経験だけど、いきなりクラウドワークス1本!」というのは、依然として無謀でしょう。
とはいえ筆者の体験や市場状況から考察するに、クラウドワークスではまったく稼げないという認識も誤りです。収入を得るのはめちゃくちゃ大変ですが、クラウドワークスを収入の柱の1つとして考えるのはよいと思います。
差し引かれたシステム利用料を考えると虚無顔になる
クラウドワークス利用で最大のネックとなるシステム利用料。5年以上利用していると、支払ったシステム利用料も膨大になります。システム利用料の合計を考えると、「本当は◯◯◯万円手元にあったかも…」と虚無顔になります。
頭ではわかっていたのですが、実態すると辛い。いざ具体的な金額にしてしまうとやっぱり高いよなぁ…と感じました。
実績が増えるとレベルが上っていく感覚で楽しい
クラウドワークスはクライアントからの評価コメントやこなした案件数、プロクラウドワーカー認定、Webライター検定の表示など、目に見えて実績が増えていくのが楽しくて好きです。記名記事なら、ポートフォリオも貯まっていきます。RPGのレベル上げを実体験しているイメージです。
1サービス内での実績や数値に対して価値を感じるは人それぞれです。しかし、私はクラウドワークスがなければWebライターになれなかったので、当該サービスに対しては大変感謝しています。
実は上場企業や優良企業などの法人案件がある
クラウドワークスの非公開案件(直接スカウトなど)には、インターネットで調べると名前が出てくる上場企業や優良企業がクライアントのものが存在します。そうした案件は高単価かつレベルが高いケースが多いです。プロクラウドワーカー認定やWebライター検定を取得してから、出会えたクライアントも少なくありません。
「クラウドワークスは低単価ばかりでやばい」という声も正解です。一方で「隠れた優良案件は結構ある」との意見も間違っていない、というのが私の実体験を通じた感想です。
クレジットカードや賃貸契約は正社員のうちにしておいてよかった
フリーランスとして働く場合、多くの方はクレジットカード審査や賃貸契約などの審査が通りづらいのが現状です。私は正社員時代にクレジットカードも賃貸契約も済ませていて、心からよかったと思いました。
クラウドワークスだけで生活したいときは、クレジットカードや賃貸契約などはできるうちにやっておくことを強くおすすめします。クラウドワークスだけで生活するというより、フリーランスとして独立するときの注意点といった感じですが。
「クラウドワークスだけで生活するのは無理」となるケース
私の場合はクラウドワークスだけで生活するのが合っていた一方で、「クラウドワークスだけで生活するのは無理」と判断し、他の方法でフリーランスを続けている人も少なくありません。クラウドワークスだけで生活するのは無理となるケースとして考えられるのは、次のとおりです。
- クラウドワークスの案件の単価が安すぎる
- 競合相手が多すぎて案件が取れない
- クラウドワークスよりも効率よく案件が取れる方法がある
- クラウドワークスの直接契約に関する規約が面倒くさい
クラウドワークスの案件の単価が安すぎる
クラウドワークスで募集されている案件は、フリーランス初心者向けの低単価なものや、二次請け・三次請けといったエンドクライアントからの直接募集でないものも多数あります。そのため、仕事の難易度や労働量に見合わない収入しか得られないケースも少なくありません。加えて、システム利用料として最大報酬の22%が差し引かれてしまいます。
「こんなに安い案件しかないなら、クラウドワークスだけで生活するのは難しい」と悩むフリーランスも多くおられます。
またクラウドワークスで募集される案件は、長期プロジェクトを前提としたものよりも単発の案件が多くある印象です。単発案件だと、仕事を納品したらすぐに次の案件を探さなければなりません。
とはいえ、長期プロジェクトの募集も当然ながら存在します。私もクラウドワークスを通じて3年以上お付き合いのあるクライアントが何社もあります。
競合相手が多すぎて案件が取れない
クラウドワークスは、ベテラン・専門家レベルのフリーランスから初心者フリーランスまでと幅広い層が利用しています。また昨今の副業解禁の流れで、フリーランスや副業を始める人も増えてきました。
そのため、クラウドワークスを利用する競合相手は非常に多く、1つのプロジェクトに応募する人数も数十人から数百人に上るケースも珍しくありません。私も金融系の案件に応募するときは、元銀行員の人、数十年レベルのベテラン金融ライター、金融ライターチームの代表などが競合相手になることもよくあります。
実際に私がフリーランスWebライターを始めた頃は、案件が取れなさすぎて「クラウドワークスだけで生活なんで絶対に無理」と思っていました。
クラウドワークスよりも効率よく案件が取れる方法がある
クラウドワークスはシステム利用料の高さや競合相手の多さから、クラウドワークス以外で案件を取るほうが効率が良いとされるケースも少なくありません。私自身も、クラウドワークス以外で案件を獲得できるなら、無理をしてクラウドワークスを使い続ける必要はないと思います。
クラウドワークスで案件を取るのが難しいと思ったときは、他のサービスの利用や、クライアントへの直接営業などで仕事を取れないかチャレンジしてみてください。
クラウドワークスの直接契約に関する規約が面倒くさい
一度でもクラウドワークスを介してクライアントと契約した場合、原則としてその後はクラウドワークスを介さない契約締結は認められていません。
例えば「クラウドワークスを使って契約→2回目以降はクラウドワークスを使わず直接契約」をして運営にバレたときは、最低でも100万円の罰金が発生する可能性があります。こうしたクラウドワークスの規約が面倒くさいと判断し、クラウドワークスを利用しない人もいます。
クラウドワークスだけで生活する4つのメリット
収入面や継続案件の面で大変さを感じるクラウドワークスですが、クラウドワークスならではのメリットも存在します。クラウドワークスだけで生活するメリットは次の4つです。
- 営業・経理関係の手間が省ける
- インボイス制度にも対応している
- クラウドワークスに特化した実績を貯められる
- 自由な時間・場所での仕事や頑張った分だけ稼げる仕事ができる
クラウドワークスという巨大プラットフォームでは、(万能ではないものの)ワーカーを守るさまざまなシステムが利用できます。
営業・経理関係の手間が省ける
クラウドワークスを利用する大きなメリットは、営業・経理関係の業務を間接的にサポートしてくれる点です。営業・経理目線で考える、利用するメリットは次の通りです。
- プロフィールや実績が充実していけば、スカウトが届きやすくなり営業ツールとして機能する
- クライアントとのやり取りや契約内容がメッセージ上に残るので、契約内容の確認やトラブル時の対応がしやすい
- 報酬金額や消費税などをシステム上で確認でき、過去の数字も保存される
営業や経理関係のメリットを活かすために、システム手数料を払っていると言っても過言ではない(かも)。
インボイス制度にも対応している
クラウドワークスはインボイス制度にも対応しています。具体的に言えば「媒介者交付特例」を用いているので、ワーカーの登録番号の代わりにクラウドワークス社の登録番号で適格請求書(インボイスのこと)を発行してくれます。つまり、こちら側の登録番号をクライアント側へ伝える必要が原則としてありません。
ただし、運営に適格請求書を発行してもらうには、こちらもインボイス登録を済ませておく必要があります。
インボイス制度については、クラウドワークス公式ページや国税庁の公式サイトにてチェックしてみてください。
クラウドワークスに特化した実績を貯められる
クラウドワークスは、クラウドワークス内での実績や評価が貯まっていきます。実績や評価が高まるほどクライアントからの信頼につながりやすいので、サービス内で仕事を獲得できる可能性が上がります。
クラウドワークスで積んだ実績・実力は、他のクラウドソーシングサイトや直接契約でも活用が可能です。クラウドワークスで請けた案件で培った力は、すべてがクラウドワークス限定の力ではありません。
ただし中には「クラウドソーシングしか使っていない人は採らない(癖があるから)」という意見も見かけたことがあります。「クラウドワークスで◯年頑張りました!」と直接伝えるよりも、実際に受けたプロジェクトの内容や作成したポートフォリオなど、具体的な実績を共有するのがよいでしょう。妙な誤解を受けずに済みます(好意的に受け止めてくれそうなら話してもよき)。
自由な時間・場所での仕事や頑張った分だけ稼げる仕事ができる
クラウドワークスで請けられる案件は、原則として出勤の必要がなく、オンラインで完結する仕事がほとんどです。オフィス出勤のように、上司や同僚との人間関係や朝出勤などに悩まされることはほぼありません。仕事の開始時間、就業時間、働く場所などはあなたが自由に決められます(守秘義務違反や音信不通が発生しない限度で)。
また、クラウドワークスの仕事は原則として固定給ではなく成果物に対する報酬が設定されているため、仕事をこなせばこなすほど収入は増えていくメリットがあります。あなたの頑張りが収入に直結する達成感と、多額の収入を得られるチャンスの両方を手に入れられるでしょう。
とはいえ、このレベルになるには相当な実力・実績が必要です。「目指せはするけど、道のりは非常に大変になる」というのは覚えておいてください。
クラウドワークスだけで生活する3つのデメリット
メリットがある一方で、5年間利用して筆者が感じたクラウドワークスだけで生活するデメリットは次の3つです。
- システム手数料で手取りが減る
- 案件獲得ルートが狭まる
- 長期案件前提の依頼を探すのが大変になる
直接契約やフリーランスエージェント経由の案件と比べると、収入面や案件面で不安が残ると言えます。詳細を見ていきましょう。
システム手数料で手取りが減る
クラウドワークスのシステム手数料は高く、手取りが減る点がクラウドワークスだけで生活するデメリットです。手数料関係は、クラウドソーシングサービス全般のデメリットですね。
契約金額が10万円以下だとシステム手数料は報酬額の20%、10万円(税込11万円)稼いだら8万5,800円になります。システム手数料の決まり方を具体的に見ていきましょう。
獲得報酬額 | 発生するシステム手数料 |
10万円以下の部分 | 20% |
10万円超~20万円以下の部分 | 10% |
20万円超の部分 | 5% |
タスク形式での場合 | 20% |
ワーカー受取金額(税抜)=(契約金額+消費税)-(システム利用料+消費税)- 契約金額の消費税
計算式も複雑なので、確定申告や記帳のときに若干ややこしくなるのもデメリットです。
例えば1件あたりの単価が低くなりがちなWebライターだと、常に20%のシステム手数料がかかるのは結構な痛手になります。なお、同じくクラウドソーシング大手ランサーズでも、税込契約金額の16.5%のシステム手数料が発生します。
案件獲得ルートが狭まる
クラウドワークス特化で利用するとクラウドワークスの案件にしか応募できないので、必然的に案件獲得ルートが狭まります。
サービスに集まるフリーランス・副業案件数は日本でも屈指です。しかし、フリーランス・副業者向けの業務委託契約案件はクラウドワークス以外にも大量にあります。具体的な案件獲得ルートは次のとおりです。
- ランサーズやクラウディアなど他のクラウドソーシングサイト
- Indeedなどの求人サイト
- コーポレートサイト
- SNS
- 地元の求人誌
- フリーランスエージェント
クラウドワークス以外でも優良案件が募集されていると考えると、自らチャンスを狭めているとも言えます。私もほとんどクラウドワークスを利用している傍らで、ランサーズや直接契約の仕事もちょくちょく請けています(比率としては少ないですが)。
フリーランスや副業の業務を広げたいときは、他のサービスもしっかりとチェックしましょう。
長期案件前提の依頼を探すのが大変になる
クラウドワークスは単発案件も多いため、長期的に安定した収入を得られるプロジェクトを探すのも骨が折れます。1つのプロジェクト案件だけで1か月分の収入を確保するのは、実は高いハードルです。
クラウドワークス上の契約は雇用契約ではなく業務委託契約であり、クライアントや運営は収入を保証してくれません(仮払いくらい)。時期やタイミングによっては、収入が極端に多い月やまったく発生しない月が出ることもよくあります。
クラウドワークスは単発や短期間の仕事も多く、企業やクライアント側の事情によっては即座に案件が終了することも覚悟しておく必要があります。
- 営業や経理が苦手な人
- プロフィール欄や実績・評価を活用してスカウトを受けたい人
- クラウドソーシングでも生き残れる自信があるスキル・実力を持っている人
クラウドワークスだけで生活する5つのコツ|貯蓄や必要スキルを経験から考察
ほぼクラウドワークスだけで生活したきた異端児の筆者が考える、クラウドワークスだけで生活するコツをまとめました。クラウドワークスだけで生活するコツは次の5つです。
- 貯蓄を十分に準備する
- 今より良い案件を常に探し続ける
- 開業届を提出して青色申告の個人事業主になる
- スキルと実績を磨き続けコツコツ頑張る
- やりやすい分野や高単価の継続案件を増やしていく
1.貯蓄を十分に準備する
正社員からフリーランスに転向すると、収入が大きく落ちる方も少なくありません。システム手数料が差し引かれるクラウドワークスなら、余計に気をつける必要があります。クラウドワークスの実績や自身のスキル、クライアントとの関係性が積み上がるまでは、支出が収入を上回る日々が続くはずです。
そのため、クラウドワークスなどを利用してフリーランスを始めたい方は、最低でも無収入で1年くらい生活できる貯蓄を準備しておくのをおすすめします。筆者も、1年以上は生活できる貯蓄がある状態でフリーランスを始めました。
2.今より良い案件を常に探し続ける
クラウドワークスだけで生活できるか否かは、案件の待遇によって大きく左右されます。「お世話になっているから」「優しいクライアントだから」という気持ちが強すぎると、相場とかけ離れた低単価案件で仕事を続けるハメになります(そもそも本当に誠実な取引先なら、極端な低単価で募集しない)。
そのため継続中の案件をこなしつつ、より高単価でこなしやすい案件を探して営業を続けることが大切です。
ただし、クラウドワークスでの実績が乏しいときやフリーランス始めたての頃は、報酬度外視でスキル・実績磨きと割り切ることも大切です。いきなり高単価の仕事を引っ張ってこれる人材は、元々良い経歴や資格を持っているケースや職種経験者が大勢を占めていると思います(多分)。
3.開業届を提出して青色申告の個人事業主になる
「クラウドワークスだけで生活する!」という強い意志がある方や、さまざまなサービスを使いながら徐々に独立したい場合など、フリーランスや副業でがっつり稼ぎたいと思う方は開業届を提出するのがおすすめです。青色申告の個人事業主になると、次のメリットがあります。
- 青色申告特別控除(10万円、55万円、65万円のいずれか控除)によって税金が安くなる
- クライアントへ本気度が伝わり、案件が獲得しやすくなる
- 屋号を付けると、屋号で口座開設や屋号名で仕事内容をアピールできる
- スキルと実績を磨き続けコツコツ頑張る
青色申告の個人事業主になるには、開業届と青色申告承認申請書の提出が必要です。また、青色申告特別控除を適用するには、複式簿記による複雑で面倒くさい経理処理をしなくてはなりません。白色申告で何十年もフリーランスをやっている方もいるので、「経理に時間をかけるより営業を頑張る」という方は白色申告でもよいかも。
4.スキルと実績を磨き続けコツコツ頑張る
クラウドワークスだけで生活をする上で一番大事なのは、スキルと実績を磨き続け、請けた仕事をコツコツ頑張ることです。努力を継続していけば、スキルが上がって新しい案件を受注できたり、作業の効率化によって時間単位の収入が上がったりなどが期待できます。
クラウドワークスでの仕事を続ければ、TOPプロクラウドワーカーの認定やプロフィール欄の充実にもつながるでしょう。最初の頃は数千円しか稼げないのは当たり前の話(私もそうでした)。100%成功できる!とは断言できませんが、正しい努力を積み重ねていけば目標を達成に近づけるはずです。
仕事に関する書籍を読む、ポートフォリオを作る、資格を取得するなど、あなたが必要だと思ったスキルアップ方法や実績積みを継続してください。
いきなり独立してクラウドワークス1本で頑張るよりかは、まずは副業としてクラウドワークスでの仕事を始めて、スキルや実績を徐々に貯めるのもおすすめです。
5.やりやすい分野や高単価の継続案件を増やしていく
クラウドワークスで稼いで生活していくには、闇雲に仕事を請けるのではなく、やりやすい分野や高単価の継続案件の割合を増やしていくことが大切です。Webライターの例で見ていきます。
業界経験を活かせる、すでに知識がある、相性が良いといった書きやすい分野なら、執筆速度が上がって時間効率がよい仕事をすることが可能です。同じ1時間でも、1,000文字書けるのと2,000文字書けるのとでは、生産性の差は2倍も違います。書きやすい分野なら書くストレスもかなり軽減されるので、執筆に持っていかれる体力も温存しやすいでしょう。
例えば筆者の場合だと、社会人時代の工場勤務経験を生かした製造系の記事、FP2級や証券外務員一種の資格を生かした金融・保険分野の記事、駆け出しの頃から書き続けた転職系記事の比率を多くしています。最近では、個人事業主の経験を生かした補助金や税金関係の記事を執筆しています。請ける仕事の内容を絞ることで、実績が積みやすくなるのも大きなメリットです。
やりやすい仕事で効率が上がるのは、Webデザイナー、Webディレクター、エンジニアなど他の職種でも変わりません。
また、実力や実績が積み上がってきたら、自信を持って高単価の継続案件にもチャレンジしていきましょう。お金がすべてではないという前提はあれど、やはりフリーランス・副業者にとってお金は大事です。収入が増えることで、クラウドワークスだけで生活するのもどんどん楽になっていきます。短い時間で収入を得やすいので、スキルアップや新規営業、他のビジネスに時間を回しやすくなるのもメリットです。
日本最大のクラウドソーシングサービスであるクラウドワークスなら、常に新しい案件が更新されています。時間があるときには新着案件に注目し、スキルや経験に合ったプロジェクトがあれば素早く応募してしまいましょう。迅速な営業も、クラウドワークスだけで生活するコツの1つです。
クラウドワークスで得た所得は確定申告が必要?仕訳例もご紹介
クラウドワークスを通じて得た所得は、他の仕事と同じく一定の所得金額を超えると確定申告が必要になります。クラウドワークスは便利ですが、確定申告手続きはすべて自分の手で行わなければなりません。ここからはクラウドワークスだけで生活をしたい人が覚えておきたい、確定申告の基本や仕訳について解説します。
あくまで簡単な例の解説なので、詳細はあなたの事業形態によって変わります。具体的な税務相談は、税理士に相談するとよいでしょう(というか具体的な税務相談は税理士の独占業務)。
所得20万円または所得48万円を超えると所得税の確定申告
会社員として本業を持つ方(1か所から給与所得を得ている方)が、クラウドワークスで得た所得が20万円を超えると確定申告が必要です。逆に言えば、クラウドワークスでの副業でも20万円以下の所得なら確定申告は不要です。
副業の場合だと、所得は「収入-必要経費(収入を得るために直接用した費用など)」で算出します。クラウドワークス利用者の場合は、「クラウドワークスで得た収入-クラウドワークスのシステム手数料やプロジェクトの遂行に必要だった交通費・書籍代など」といった感じです。
一方で、クラウドワークスだけで生活するような本業フリーランスの場合は、所得が48万円を超えると確定申告の義務が出てきます。本業にしているときは各種所得控除が適用されるので、所得の計算は「収入-必要経費-所得控除(基礎控除など)」となります(会社員の場合は、本業の給与所得のほうで大体の所得控除が適用されている)。
他にも細かいところはありますが、大筋はこのような感じだと思っていただければ大丈夫です。なお、住民税に関しては所得が20万円以下でも市区町村役場への申告が必要になります。
参考:国税庁|No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
参考:国税庁|確定申告が必要な方
報酬は「売上高」システム手数料は「支払手数料」などで仕訳
クラウドワークスで得た報酬は、売上高で仕訳をするのが一般的です。報酬が実際に振り込まれるは報酬振込日になるので、振り込まれるまでは「売掛金」で計上しておき、振り込まれたら売掛金の消込処理を行います。
システム手数料は、支払手数料で仕訳をするのが一般的です。以下では、1つのプロジェクトが終わったときの仕訳例を見ていきましょう(ややこしいので消費税は税込処理)。
報酬は1万円+消費税1,000円、システム手数料は2,420円、振込手数料が500円です(ちなみに口座が楽天銀行の場合は振込手数料100円)。
<報酬が支払われた日>
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
売掛金 | 8,580 | 売上高 | 11,000 |
支払手数料 | 2,420 |
<報酬が口座に振り込まれた日>
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
勘定科目 | 金額 | 勘定科目 | 金額 |
普通預金 | 8,080 | 売掛金 | 8,580 |
振込手数料 | 500 |
これまでの報酬金額やシステム手数料を差し引いた振込額、源泉徴収額などはすべてクラウドワークス上で記録が残っています。それらを参考に、仕訳を行ってください。2024年現在では、インボイス制度に対応できる形で報酬画面が設定されています。
ランサーズといった他のクラウドソーシングだけでの生活は可能?
2024年現在では、クラウドワークス以外にもさまざまなクラウドソーシングサービスが登場しています。とくにクラウドワークスと双璧をなす、ランサーズを使っているフリーランス・副業者も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、ランサーズといった大手のクラウドソーシングならそのサービスだけで生活費を稼ぐことは可能でしょう。大手クラウドソーシングサービス以外なら、エージェントサービスを使って仕事を得て生活することも考えられるでしょう。
ランサーズだけで生活は可能
ランサーズの案件の質は、クラウドワークスとさほど変わらない印象を持っています。そのため、クラウドワークスと同じく、フリーランスがランサーズだけで生活するのは可能だと思います。私自身も、クラウドワークスとは別でランサーズのWebライティング案件だけで、月15万円以上の収入を得られた時期がありました。
また、過去にはランサーズのサービスのみで1,700万円以上の売上を達成した方もおられます。クラウドワークスだけで生活するのと同様に難しいとは思うものの、ランサーズだけの生活は実力次第で達成できるのではないでしょうか。
クラウドワークス・ランサーズ以外のクラウドソーシングは案件が少なめ
クラウドワークスやランサーズといった大手クラウドソーシングサービス以外だと、募集案件そのものが少ないというケースは珍しくありません。そのため、クラウドワークスやランサーズ以外のクラウドソーシング単体だけで生活するのは、クラウドワークスやランサーズだけで生活するよりも難易度が高いように思います。
他のクラウドソーシングの利用を検討する際は、副業レベルでの利用から検討するのがよいかもしれません。
クラウドソーシング以外のエージェントサービスを使うのは?
業務委託契約の仕事は、クラウドソーシング以外でもエージェントサービスを通じて受注することもできます。エージェントサービスで募集される案件はクラウドソーシングよりも長期かつ専門的なものが多く、1件受注するだけで月の生活費をまかなえるものも多数です。
その分だけ実力と時間が求められますが、能力があるフリーランスならクラウドソーシングサービスよりも、エージェントサービスのほうが好条件の案件を見つけやすいかもしれません。
近年では、クラウドワークスやランサーズといった大手クラウドソーシング会社も、エージェントサービスを運営しています。フリーランス向けのエージェントサービスは次の通りです。
またクラウドソーシングやエージェントサービスとは異なるものの、クラウドリンクスやクラウディアPROといったハイレベル人材向けのマッチングサービスも存在しています。
クラウドワークスだけで生活できるかは実力と根性次第
筆者の体験談だけなら「クラウドワークスだけで生活できる」と言えます。しかし、実力と根性は必要になるでしょう。
フリーランスなら、わざわざクラウドワークスに絞って活動することもありません。とはいえ、ほぼクラウドワークスだけで生活した筆者の経験は、今後サービスを利用したい方に多少は参考になると思います。
それにクラウドワークスはシステム手数料が高いものの、筆者のような高卒・元工場勤務というフリーランスとは無縁の経歴の人物でも利用できる良いサービスだと感じています。
「クラウドワークスだけで生活して自由を手に入れよう!」と極端なことは言いません。「クラウドワークスをうまく活用して有利に立ち回ろう!」という気持ちで、実績を積んでみてはいかがでしょうか。
\誰でも無料で3分以内に登録!/
▼こちらもおすすめ
「経験5年Webライターの失敗談と改善点まとめ!ミス防止に必要な能力も解説」