2019年8月9日、Webライター生活約1年間を経て、ようやく開業届と税務署に提出してきました。
というわけで、ようやくフリーランスっぽくなった、Webライターあひるです。
今回は【会計ソフトfreee(フリー)】の「開業freee」で開業届&青色申告承認申請書を作成し、税務署に提出するまでの一部始終を簡単にご説明します。
また、Webライターが開業届を出すメリットもご紹介します。
ぶっちゃけ開業だけなら簡単&無料でできるので、身構えることはないと先にお伝えしておきますね。
2022年11月現在、無事廃業せずに生き残っています。
無事4年目です。来年も食いつなげるとよいのですが…(笑)
Contents
開業届作成+提出時間=5分

▲Webライターあひるの開業届
開業届作成で有名な「freee」を利用したため、書類作成+税務署滞在時間で合計5分もかかりませんでした。
私の家はプリンターがあるので、家ですべての作業が整えられたことも大きかったですね。
ちなみに、国税庁の公式ページで無料ダウンロードできる書式は次のとおりです。

「流石に書類作成は時間かかるかな…」と考えていただけに、想像以上に拍子抜けしました…(笑)
文明の利器に感謝です。
開業届と青色申告承認申請書の作成までなら、「開業freee」の無料プランでできます。
一応ですが、国税庁の書式や統計データなどのコンテンツは、二次利用および商用利用は可能です。
Webライターの仕事やこのブログでもガンガン使ってます。
国税庁ホームページで公開している情報(以下「コンテンツ」といいます。)は、別の利用ルールが適用されるコンテンツを除き、どなたでも以下の1)~7)に従って、複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。商用利用も可能です。また、数値データ、簡単な表・グラフ等は著作権の対象ではありませんので、これらについては本利用ルールの適用はなく、自由に利用できます。
ただし、編集や加工した旨は、「自分で加工しました」とわかるように記載が必要です。
その他、細かい利用規約はこちらからどうぞ⇒国税庁ホームページ利用規約
freeeの書類作成は質問に答えるだけでした

引用:freee
作成はまずfreeeのトップページを開き、「無料で始める」をクリックします。
するとメールアドレスの登録画面が出てきますので、お好みのアドレスを登録しましょう。
以下4つのうちどれかのアカウントを所持していれば、そのアカウントでの登録も可能です。
- Googleアカウント
- Facebookのアカウント
- Microsoftアカウント
- Office365アカウント
アカウント登録が済んだら、「開業freee」を利用して実際に開業届を作成していきます。
いくつかの質問事項や記載事項の入力画面が出てきますので、あとはそれに従って入力するのみです。
主には以下のような内容を記載していきます。
- 郵便番号・住所・氏名・電話番号
- 開業・事務所の新設・廃業のうち選択
- 所得の種類(ライターは事業所得)
- 開業日(事業開始日)
- 青色申告申請書の提出の有無
- 事業の概要(ライターはデフォルトで用意されていますが、具体的に。ブログ運営やアフィリエイトについても書きました)
私の場合は、3分もかからず入力完了。
打ち間違いがないかの確認作業をし、プリンターで印刷しました。
(個人事業の開業・廃業等届出書、所得税の青色申告承認申請書・各控えの合計4枚)
印刷が完了したあとは、個人番号(マイナンバー)の記載のみ直接書き込み、印鑑を押して終了です。
とくにややこしいことはなく、本当に簡単に終了できました。
あ、前述でさらっと書きましたが、開業届の他にも青色申告承認申請書も一緒に作成可能です。

青色申告承認申請書とは、青色での確定申告を希望する際、事前に税務署へ提出する書類です。
開業日から2ヶ月以内に提出します。難しい記載項目はとくにありません。
もし提出が遅れたり提出しなかったりすると、その年は青色申告できなくなるので注意してください。
(白色申告も楽でいいですが、青色申告特別控除が利用できないので、特別な控除措置はとくにありません)
別々で出すと面倒くさいので、青色申告を行いたい人は開業届と同時に作っておいて、一緒に提出するのがよきです。
もし「1年目は白色申告で次年度から青色申告にしたい!」と思ったときは、青色申告を希望する3月15日までに青色申告承認申請書を提出します。
(3月15日が土日の場合は翌月曜日が期限)
税務署手続きも速攻で終了
おはようございます。
今日は時間があったので、開業届出してきました(今更)freeeで書類揃えてから行ったので、滞在時間三分もなかったですけど…🙄
というわけで、今から気合いを入れて昼寝します。#1日1ターン行動#今日はもう外に出たくない
— 家鴨あひる@工場系Webライター (@donotevergetold) August 9, 2019
郵送も可能だったのですが、その日の内に済ませたかったので直接税務署に持ち込みました。
滞在時間は3分もありません。
税務署の人「ご用件は?」
あひる「えーっと、開業届と青色申告承認申請書を出しに来ました」
税務署の人「かしこまりました。今から作成しますか?」
あひる「いや、家で作ってきています」
書類4枚テワタシー
税務署の人「あー、そうですか。では少々お待ち下さい」
受付印ポン。ポン。
税務署の人「こちら2枚がお控えになります。お疲れさまでした」
で、終わり。
確定申告の提出もそうでしたが、税務署に持っていく書類はあらかじめ揃えておくと超スムーズに手続きが進みますね。
ホント、家で用意できる現代の仕組みに感謝でした。
(ちなみに開業届は開業日から1ヶ月以内に提出が必要ですが、遅れてもとくに罰則はありません)
freeeを使ってみたい場合は、以下のボタンサイトより公式サイトから申し込みをどうぞ。
【2020年】Webライターが開業届を出して個人事業主になるメリット

開業届提出から、無事1年以上経ちました。
ここからは開業して1年で感じた&知った、Webライターが開業届を出して個人事業主となるメリットを簡単にご紹介します。
メリット1.「フリーランス歴」の実績を提案時にアピールできる
「実際に開業届を出したフリーランス」とみなされるので、ライターとして少し箔が付きます。
具体的には次のメリットを感じました。
- 「フリーランス」がテーマの募集で提案しやすい
- 「経理」「開業届」がテーマの募集で提案しやすい
- 独立◯年と歴をアピールできる
- 「開業するほどライターへの本気度がある」と思ってもらえる
とくに「フリーランスの年収」やら「フリーランスの働き方」などのテーマは、実体験に基づいて執筆可能です。
開業自体がWebライターとしてのアピールポイントになるのは、思ってもみなかったメリットでした。
メリット2.青色申告によって最大65万円の控除を受けられる
開業届出すメリットとしてとくに有名なのは青色申告控除、つまり支払う所得税が安くなるという点です。
※控除とは簡単に説明すると、税金がかかる「所得」から差し引ける数値です。控除額が大きいほど支払う税金が安くなります。
青色申告は開業届と青色申告承認申請書を提出しないと実施できません。
具体的な控除額は次のとおりです。
- 白色申告:特別控除なし
- 青色申告(単式簿記):10万円控除
- 青色申告(複式簿記・書類提出):55万円控除
- 青色申告(複式簿記・e-Taxを利用した電子申請):65万円控除
具体的に「どれくらい安くなるのか」の数字を出してみます。
わかりやすいように、今回は経費なしの所得500万円のみで簡略版を算出します(本来は収入-経費=所得)。
※復興特別所得税や住民税は考慮なし
<白色申告での所得税計算>
(所得500万円-基礎控除48万円)×税率20%-所得税控除42万7,500円
=47万6,500円
<青色申告65万円での所得税計算>
(所得500万円-青色控除65万円-基礎控除48万円)×税率20%-所得税控除42万7,500円
=34万6,500円
「47万6,500円-34万6,500円=13万」と、約13万円オトクです。まあ、本来は他にも細かい計算が入るので、目安でしかないのですが……。
ただ青色申告の複式簿記は、貸借対照表や毎日の帳簿付けが非常に面倒です。ただライターの場合は商品仕入れやそのほかの細かい仕訳が発生しない分、楽ではありますが。
税理士さんに帳簿付けや確定申告をお任せするのもありです。
なお開業届を提出する前にライター業務で発生した所得は「雑所得」、開業届を提出した後は「事業所得」になります。
どちらも適用は所得税法です(法人成りしたあとは法人所得税等で法人税法の適用になる)。
メリット3.屋号を付けられる
屋号とは、お店でたとえると「店名」です。
「独立した気分になれる!」という気持ち的なメリットもあるのですが……具体的には次のメリットがあります。
- 屋号名で銀行口座を作れる
- 個人名での活動より社会的信用度が高まる
- 屋号名で自分の仕事内容がアピールできる(覚えてもらいやすい)
つけるときは、すでに登録されている商標と被らないように気をつけてください。
また「〇〇株式会社」「〇〇法人」のような、あたかも株式会社や法人のような誤解を与える名前は付けられません。
⇒すでに商標登録されている名前は特許情報プラットフォーム(独立行政法人 工業所有権情報・研修館)にてチェックできます。
クラウドワークスやランサーズを利用するのに開業届は必要か
クラウドソーシングサイトである「クラウドワークス」や「ランサーズ」へ登録・利用するだけなら必要ありません。
実際に私もクラウドソーシングサイトを活用してきましたが、1年以上は開業届なしで進めてたので。
ただ前述のとおり開業届提出のメリットは少なくありません。一定以上の所得になる場合は、申請したほうが節税につながります。
プロフィール欄でも「フリーランス」や「個人事業主」であることをアピール可能です。
あとクラウドワークスとランサーズともに、源泉徴収額や利用手数料額などの細かい数値を記録してくれます。
<クラウドワークス>

<ランサーズ>

収入や所得、手数料の整理に便利です。
支払調書や納品書などが必要な場合もプラットフォームを通じて発行できるので、開業届を提出したあとの帳簿付けや確定申告のときには重宝します(一部クライアントへ発行依頼が必要)。
というわけで、個人事業主です
会社員やっているときは想像もしていませんでしたが、こうして無事個人事業主になりました。
手続き自体は本当に簡単ですが、継続するのが本当に難しい業界だと思っています。
私もライターとしての実績を積み、クラウドワークスのプロクラウドワーカーに認定されてからようやく決意した形です。
これからどうなるか相変わらずわかりませんが、Webライターあひるをよろしくお願いいたします。
もし「実際にライターとして開業してみようかな」という方は、freeeのアカウントを作成し、「開業freee」にて、開業届と青色申告承認申請書を作成してみてはいかがでしょうか。
freeeは普段の記帳作業でも、現在進行系で利用中です(2019年度と2020年度と2021年度の確定申告もfreeeのソフト使ってます)。
青色の確定申告の補助だけでなく、個人事業主の経理作業をばっちりサポートしてくれます。
独立開業したWebライターの方だけでなく、ライティングならびライティング以外の副業を頑張っている方にもおすすめです。