Webライターとしてお仕事を進めていく上で、避けて通れないのがクライアントからの記事の修正依頼。
自分的には自信あったのに、「この文章を直してください」とクライアントから言われてしまうと、ついつい落ち込んでしまいますよね。
当記事では、私が「ライター初心者のときによく受けた修正」や「今も受ける修正」、そしてその対処法について解説します。
あと、「実際に私が言われてきつかったお言葉」もご紹介します。
「経験者の癖にミスばっかじゃん。頑張ろう」と思っていただけると嬉しいです。
クラウドソーシングを中心に、2年間ライターとして働いています。ある程度信憑性ある記事かなーと思います。(文章中の誤字脱字は見逃していただけると←)
Contents
【前提】修正があるからといって凹む必要はない~0は難しい~
まず大切なこととして、「修正を受けて凹んでも、気にしすぎる必要はない」という点は心に留めておくとよいかと思います。
というか本当に一番大事。
自分自身のレベルアップに必要なことなので、凹まなくても大丈夫です。
(反省は必要ですが)
指摘されてもあなたの文章が間違っているわけではないから
文章には絶対の正解がありません。修正されたり編集されたりしたからといって、「あなたの文章がすべて間違い」というわけではないです。
よく先輩ライターさんや編集者さんがおっしゃられることですね。
実際に、私が修正のときにお声をいただいたり、Twitterのつぶやきで目にしたりしたメッセージを以下でご紹介します。
- A「修正はしました。が、編集する側の着眼点や主観もありますので、文章が間違っているわけではありません」
- B「いつも『これで大丈夫かな』と迷いながらも赤を入れてます」
- C「むしろライター側から意見をもらえた方がお互い今後気持ちよく仕事できます」
※反応はメディアによりけりなので、こうじゃない人もいるかもですが……。
私も何度か監修・記事チェックを経験しましたが、文章的には間違っているとは言い難いものも多いです。
「メディアの方向性にあっていない」「細かい表現がレギュレーションと違う」など、クライアントの要望に沿っていないパターンでした。
レギュレーション抜け・誤字脱字0は難しいから
ここからは、「全力でミスを0にする努力をした」ことを前提にお話します。
基本的にはマニュアルを読んでいない・誤字脱字など、文章力とは関係ない部分の修正は0が望ましいです。
ここは自分の努力で減らせる部分なので。
以上を踏まえた上で、私個人しては「ミスを完全に0にするのは難しい」と考えています。
- 人間はミスをする生き物だから
- 先述したとおり編集者次第で編集ポイントが変わるから
その日の疲労度だったり、編集者との相性だったりと、自分ではコントロールできない部分もあります。
全力でやった結果であれば、あまり引きずらないことをおすすめします。
とはいえ、ミスを減らせる能力や作業を模索することは必要不可欠です。
何度も何度も誤字脱字やマニュアル抜けが続けば、契約を打ち切られることもあります。ご注意を。
初心者~現在(2020年)までに多かった受けた修正依頼まとめ!

ここからは私が2年間の中で多かった修正依頼についてご紹介します。
初心者の頃に指摘されていたものもあれば、今でもやってしまうこともあります…情けなし。
ではどうぞです。
マニュアルの指示通りのライティングが出来ていない
最初の頃にもっとも多かったのが、「マニュアル通りのライティングができていない」という文章力以前の問題でした。
レギュレーション違反ですね。
Webライティングのお仕事では、クライアントから記事の作成マニュアルが渡され、その指示に従ってライティングを進めていきます。
しかし案件によっては、結構なボリュームになることが多いです。(一番多かったので70ページほどでしょうか……ヒエ……)
マニュアルが多いクライアントだと、以下のようなものがありました。
- キーワードの使用回数の設定
- 画像の選定の方法
- 文章納品のやり方
- WordPressの装飾のやり方
- アフィリエイトリンク張り
Webライターを始めた頃は、このマニュアルが理解しきれず、そのまま修正依頼につながることが多かったです。
まあ、契約したからにはグッと堪えて仕事しなければならない。Webライターの辛いところです。結局はやるしかないのです。
あ、今でも70ページを掲示してきたクライアントに対しては「いやこんなの覚えられるか!!」って思ってます。
今でもたまに読み逃しすことはままある。スミマセン。
ただガチガチのレギュレーションって、一度覚えてしまうと後で応用が効くことも多いです。
他のクライアントでも同じレギュを設定していたり、「知っていて当然でしょ?」とあえて説明しなかったり、などのパターンがあるので。
基本の基と思えば覚える気にもなるかも?
記事のペルソナ・ターゲットに文章のトンマナ等が合っていない
「記事のターゲットと文章が少し噛み合っていないです」と、今も指摘されることがあります。
たとえば「優しく基礎を解説」という目的の記事に専門用語を入れてしまったり、堅めの表現にしてしまったりなどですね。
極端ですが、たとえば「若者向けの恋愛系メディア」なのに「論理的かつビジネス的な文章」が書かれていると、読みに来た人も尻込みすることになりかねません。
よく「あひるさんは文章堅いですよね」って言われるので注意しねぇとなーと。
- トンマナ
- メディアの色(経験レベル・性別・取り扱い内容など)
- 掲載メディアの他の記事
上記の部分は、執筆前に要チェックです。
主観表現が多い・文章がねじれている
Webライターを始めたころは、この「主観表現」や「文章のねじれ」についてよく悩まされました。
具体的には以下のとおりです。
- 「私は~だと思います」や「個人的な意見としては~」など自分の考えを反映した文章
- 「この車を動かすには、カギがあります」など、主語と述語が噛み合っていない「主語と述語のねじれ」
これらは「客観的な文章」かつ「読みやすさ」が求められるWebライティングにおいては、あまり好ましいとはいえません。
ライター始めたての頃は、「ねじれても意味わかる文章やん!」と本気で考えていました。
しかし、そのあとに勉強や経験を積み重ねていくと、自分の能力の低さに気づいて非常に恥ずかしかったという思い出が。
ねじれは文章が長文すぎたり、「主語(私は~、彼は~等)」と「述語(~です、~しました等)」が近すぎるとよく起こります。
今でも執筆中はねじれます。重要なのは校正時や提出前に気付けるかどうか、ですね。
修正なしを目指すには、修正箇所に事前に気づけるかどうかが、めちゃくちゃ大事だと思うので。
「以上・以下」「超・未満」の表記ミス
当たり前なのですが、物事や数値の基準示す際に「以上・以下」と表記するか「超・未満」と表記するかで意味がまったく変わってきます。
100という数字で見てみます。(前後は1と1,000まで)
- 100以上⇒100を含むので100~1,000を表す
- 100以下⇒100を含むので1~100を表す
- 100超⇒100を含まないので101~1,000を表す
- 100未満⇒100を含まないので1~99を表す
上記の例だと「100を含むか含まないか」の違いですね。
クレジットカードの還元率や税金系(累進課税制度などの税率計算)の記事を書くときによく出てきます。
ミスると最終的な数字や審査条件など、大きな間違いにつながります。私もかなーり注意して見るようになりました。
ただ頭でわかっていても、執筆中に間違いに気づくこともしばしば。
慎重に行きたいところです。
ちなみに、1,000以上の表記はどのクライアントも「,」(カンマ)を付けるのが基本です。
- ✕1000⇒◯1,000
- ✕1000000⇒◯1,000,000
- ✕1000000000⇒◯1,000,000,000
桁数3つごとに1つというイメージで大丈夫です。単位は「千」「百万」「十億」~……ですね。
同じ文末表現が連続する
いわゆる「私は強い者がです。格闘技も好きです。だからボクシングが好きです。」のように、語尾が連続してしまうことですね。
3連続は基本ダメです。
メディアによっては2連続も禁止されているというケースがあります。
うっかりしてると、今でも提出ギリギリに気づくことも多いです。気をつけなきゃなーと思います。
修正を減らすための私なりのコツ
ここからは、修正をできるだけ減らすための私のコツをご紹介します。
あくまで私の意見なので、参考程度にどうぞです。
【前提】クライアント目線の立場で考える
修正依頼を減らすために大切なのは、まず「クライアントの立場」で考えることです。
私たちWebライターの仕事の多くは、「クライアントが書いてほしい文章を書くこと」であるためです。
SEOライティングはただ情報をまとめるだけではありません。
第一に「文章を読んでもらう目的」があるはずです。
- クライアントは、自社の基準に沿った文章が欲しい
- 集客のため、誰もが読みやすく理解しやすい文章が欲しい(SEOに強い文章)
- 直したり指摘したりする手間の少ない文章が欲しい
- 読者の心を揺さぶり、リード(メールアドレスなど)や顧客獲得につなげる文章がほしい
もしクライアントの立場になれば、自ずとなすべきライティングがわかるはず。
「だからこのレギュレーションが決まっているのか」
「余計な修正が少ないライターに頼みたいはずだ」
などなど。
自分が「発注する側なら?」を考えてライティングして、編集の手間を減らす仕事を目指せば、継続案件につながるはずです。
もしメディアの目的がわからなければ直接聞いてみてください。
- 検索結果で上位表示させる集客目的なのか(SEOだと大体これだった)
- リスティング広告やランディングページなど、SEOに関係ないコピーライティングなのか
- 記事の最終目的は「集客なのか」「そのページで商品・サービスの成約までつなげたいのか」
クライアントによっては「質問や連絡くれたほうが安心できる」という人も多かったですね。
レギュレーションや掲載メディアの他記事を読んだ上で(重要)、やり取りや質問することおすすめします。
それが修正を減らすことにもつながるはずです。
レギュレーション・依頼メッセージ・構成書を読みながら作業する
「マニュアルを読んだ気になって、実は理解していなかった」ということは往々にしてあります。
執筆するときは、他のタブやウィンドウでレギュレーション・依頼メッセージ・構成書を開きながらの作業がおすすめです。
覚えた気が一番危ない、というのはこの2年間で痛感しました。
レギュレーションや構成の他にも「ペルソナの指定」があることも多いので、マジで書きながらチェックしたほうがよいです。
途中で気づくこともありますが、一回そのチェック漏れで一から書き直したこともありました。
あと、指摘されて「そんなの聞いてない……」と思っていたら、「他のメッセージや構成書に書いてあった……」となったことも結構あったので。
ダメライターですね。
主語と述語を近づける・長文にしない
「私が」という主語と「~します」という述語の部分は、近づけたほうが文章がねじれにくくなります。
実際に例を見たほうがわかりやすいかもしれません。
- 【ねじれ】私がパイロットを目指した訳は、テレビで見たような飛行機を操縦したいです。
- 【修正】いつかテレビで見たような飛行機を操縦したかったので、私はパイロットを目指しています。
また、文章のねじれは1文が長くなればなるほど起こりやすいです。
長くなりすぎるようなら「2文以上に分解」します。
一文一義(1文には1つの説明しか入れない)を守るように整えると、読みやすい感じになるかと。
- 【ねじれ】おばあさんは川に洗濯に行っていると、川の向こうから桃が流れていて持って帰ると、桃から生まれた桃太郎です。
- 【修正】おばあさんは川に洗濯に行っていました。|すると川の向こうから桃の流れてきました。|持って帰った桃から生まれたのが桃太郎です。
語尾のバリエーションを増やす
語尾の重複の対処法としては、語尾のバリエーションを増やすのが効果的です。
- 体言止め
- 形容詞終わり
- 呼びかけ(~ではないでしょうか)
- 問いかけ(どう思われますか)
- 否定(~ではありません)
- ~しょう
- ~ください など
※クライアントによってはNG表現あり
あとは主語を入れ替えたり「名詞⇔動詞」と変えたりすると、語尾もいい感じに変化することがあります。
<例1>
- 最近、クラウドソーシングのライターの数が増えてい「ます」。
- ⇒最近、増加傾向が見られるのは、クラウドソーシングのライターの数「です」。
<例2>
- クラウドソーシングのライターの数が増えてい「ます」。
- クラウドソーシングのライターの数は右肩上がり「です」。
語尾の変更は、前後の文章の組み立てからいじらなければ、なかなか解消しないケースも少なくありません。
表現や語彙を増やすことも、結果的に語尾の重複を防ぐ方法につながるのではないかと。
目視と音読+ツールを使って重複表現・誤字脱字を確認する
前提として、誤字脱字を完璧に掘り起こす方法ならびツールは存在しません。
自力かつ地道に目視・音読確認するのが基本です。
書籍「新しい文章力の教室」や「20歳の自分に受けさせたい文章講義」でも語られていますね。
コツは文字フォントや大きさを変えたり、印刷して紙で読んだり見たりするなど変化を付けること。不思議と間違いが目に付きます。
また、さらに文明の利器、「校正ツール」を導入するとさらに品質が増しましです。
私の場合は、有料ツールの文賢⇒Wordの構成機能⇒無料ツールennoの三段構えで通しています。
それぞれで拾う箇所が違うので、めちゃくちゃ発見できます。
とくに文賢は箇所だけでなく「原因」と「対処法」まで教えてくれるので、文章のレベルアップにもつながります。

連続文末表現を拾ってくれるのは嬉しい
ただ文賢だけでは「助詞の間違い」や「自身⇒自信のような表記間違い」について拾うものと拾わないものがあるので、Wordとennoで補う感じです。

Word2016なら文章貼り付けて校閲⇒エディター
文賢はもう1年以上付き合いのある相棒になりました。
購入した頃よりもいろいろアップデートで機能が充実して、Webライターやブロガーの方におすすめです。ぜひぜひ。
(あ、でもWordとennoだけでも結構拾ってくれます)
【2020年版】私が修正依頼で言われてとくにキツかったお言葉
では最後に、私が実際受けた修正依頼の中で、結構キツかったお言葉を発表します。
ちょっと文言変えてますが、大体こんな感じです。
この文章必要ありますか? なぜ入れたのですか?
グハぁぁ!!
余計なたとえ話を入れたときに指摘されたやつです。
たしかに読んでみると「なくても通じるよな」という内容でした。
たとえ話はオリジナリティの向上やコピペ回避に有効です。が、余計な言い回しだと容赦なく指摘されます。
使いこなしてぇよぉ……くそぉぉぉ……。
初心者ライターがやるミスです。気を引き締めて記事のチェックをお願いいたします
マジでミスったやつ。
補償⇒保証みたいに、記事内で表記ゆれを頻出させたパターンですね。
締め切りが迫っており、焦っていたことも原因の1つでした。締切には余裕を持ちましょうということで……はい。
内部リンクはこちらでやるので(勝手に)設置しないでください
私よく同じメディアの類似記事引っ張ってきて、つながるかなーと思うところに内部リンク用URLを張って提出します。
喜ばれることも多いのですが、これは「レギュにないことはしないでください」と怒られたパターンです。
でもまあ、削ればよいだけなので、これは機を見てちょくちょくやるかもです。もちろん、メディアの特徴を見ながらですが。
BtoB向けの記事なので、もう少し高尚な文章に書き換えてください
よく読みやすいや中学生でもわかる文章にしてください、とは言われますが、執筆メディアによっては平易過ぎる表現なNGになります。
この修正を受けたときは企業から企業、もしくは企業の担当者向けの記事だったので、ビジネス文書に近い表現が求められました。
「Webライティングだから簡単に読めるように」、とだけじゃないのが奥深いところです。
BtoBなのかBtoCなのかでも変わるという点は押さえておくと便利かもですね。
〇〇が間違っています。修正してください
なんだかんだで、普通に間違えてしまったときがグサッときますね。
キツイ修正はいつでも精神がやられます。
どっちかというと、「ミスしてしまった自分に対して失望する」というか……。
ただ、よいクライアントさまのご指導のおかげで文章力・文法力・情報の書き方などが向上しました。
指摘してくれる相手がいるというのは、やっぱり嬉しいことなんだなと思います。(もちろん、正統な報酬や信頼関係があってこそ)
2020年も修正の少ない文章を目指していきます
以上が2018~2020年の間に、よく指摘された修正依頼や修正に対する対処法です。
書いていて胸が痛くなりましたが、私の失敗が誰かの糧になることを願っております。
ただ、間違いに気づけるということは成長の証とイコールです。この厳しい添削があったからこそ、私は今もライターとして活動できているので。
より品質高い記事を目指すなら、Wordの校閲機能や無料の文字校正ツールのフル活用もお忘れなく。
読者にもクライアントにも読みやすく、喜んでいただける文章に仕上げていっちゃってください。
修正に凹みすぎず、次のステップに進むチャンスと捉えてはいかがでしょうか。
ではでは、Webライターあひるでした。
文章の校正や見直しなら、上記の校正ツール文賢の利用がおすすめです。
無料であれば、Wordの校正機能やennoなどを利用してみてください。