工場勤務からWebライターになれる?実績作りのポイントと副業で始めるメリットを解説

高卒の工場勤務からWebライターを目指す際のポイントやメリット 工場勤務・製造関係の小話

「工場勤務・ライン工・高卒」と言ったワードが並ぶと、ぶっちゃけWebライターといった文章系の仕事や在宅ワークから遠くなるイメージがあります。実際のところ、銀行・保険会社出身やWeb系企業出身ライターと比べると、スタートダッシュが大変になる点は否めません。

とはいえ、私のように高卒工場勤務からWebライターに転身した物好きや、工場で働きながら副業Webライターとして活躍する方も実際に存在します。本記事では高卒工場勤務からWebライターを目指す人向けて、自身の経験を基に実績作りのポイントや、副業でWebライターを始めるメリットを解説します。工場勤務からWebライターを続けるのは大変な面も多いと思いますが、少しでもこの記事がヒントになれば幸いです。

工場勤務からWebライターになれるのか|大変だけど始めてみるのも一興

Webライターになるだけであれば、ライン工だろうと、品質管理部門出身と、高卒だろうと、明日からWebライターを名乗れます。未経験向けの案件を取りたいなら、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトに登録すればオーケーです。実力と自信があれば、オウンドメディアや企業への直接営業や、フリーランスエージェントなど実力者向けサービスへの登録なども検討できます。

しかし工場勤務か否かに限らず、Webライター活動で収入を得るのは骨が折れるものです。とくにスキルをライティングに転じにくい工場出身の場合、他の方には伝わらない苦労がたくさんあると思います。私が経験し感じた、工場現場出身ならではの大変な面は次のとおりです(私だけの可能性は大いにあり)。

  • 仕事を探しても、執筆できる分野が見つからない
  • 仕事でパソコンを使う機会が少ないので操作がおぼづかない
  • 仕事に応募しても、ライバルに高学歴や専門家が多くて嫌になる
  • 高卒という立場だと、周囲の学歴の高さや会話レベルの高さに心折れそうになる

現場仕事のスキルとライティング仕事が噛み合わないことが多いので、始める前から挫折しそうになる気持ちが痛いほどわかります。

ただし、Webライターのメリットは「パソコン1台あれば始められること」と「すぐに始められるし止められること」です。仮に新しいパソコンでWebライターを始めて失敗しても、パソコンは残りますし磨いた文章力や論理的思考は仕事に活かせます。本気で始めてみたいなら、一歩踏み出してから自分に合うかを確認してもよいのではないでしょうか。

なお、いきなり仕事辞めて独立とか背水の陣は絶対におすすめしません。やるにしても、無収入で1~2年生活できる貯蓄や生活環境を整えてからにしてください。私が仕事を退職したときは、1年強くらい生活できる貯金がありました。

工場勤務からWebライターの実績を積み上げていく方法

私自身の5年間の経験実際にやったことやっておけばよかったと後悔したことなどを踏まえ、高卒の工場勤務からWebライターとして実績を積み上げていく方法を考察しました。

  1. 文章やマーケティングの勉強を欠かさないこと
  2. 製造分野のライティング案件受注を狙うこと
  3. 取材ができる工場系ライターとして活動してみること
  4. 必要とあれば資格を取得してアピールすること
  5. 趣味関係の分野で実績を増やすこと
  6. ブログやnoteを始めて文章練習やポートフォリオ作成を行うこと
  7. SNSなどでライター仲間を見つけること(私は苦手だった模様)

私の意見が絶対の正解ではないのですが、工場勤務経験者として書いてみたのでぜひ参考にしてみてください。

文章やマーケティングの勉強を欠かさないこと

未経験Webライターでもガンガン営業をかけるのは大事ですが、最低限の文章が書けないと採用されない上に、採用されても先方に迷惑をかけることになります。まずは素直に文章やマーケティングの勉強を始め、継続していきましょう。

文章の勉強をするなんて当たり前の話ですが、「とにかく仕事を取る」を優先しすぎて背伸びし、案件受注後に失敗する方も少なくありません。

未経験Webライターにおすすめする勉強方法は、書籍を購入して勉強するか、クラウドワークスのWebライター検定3級の無料の講義動画を見ることです。お金がかからない上に、真面目に取り組めばWebライターの基本を一通り身に付けられます。

以下では、私が実際にWebライター1年目で活用した書籍を紹介します(ブログ内にも本の感想が残っています。当時の文章力のまま…)

著:古賀史健
¥914 (2024/10/26 03:16時点 | Amazon調べ)

Webライター検定3級の動画を見たいときは、クラウドワークスにログイン(登録が必要)してから「スキル検定のWebライター検定3級」ページへ飛び、「事前に講義動画を見る」をクリックしてください。

Webライター検定3級に合格した全級取得者が合格のコツやメリットを解説

【2024年版】クラウトワークスのWebライター検定3級とは?メリット・デメリットや合格のコツ

製造分野のライティング案件受注を狙うこと

工場勤務ならではの強みとして、製造系のライティング案件の受注を狙いやすい点が挙げられます。もし「工場現場について」「品質管理について」などの募集があれば、「現場経験者として執筆できます」とクライアントへアピールしてみましょう。

例えば私の場合は、ランサーズなどを通じ、製造分野のWebメディアの仕事を定期的に受注しています。

また、冷凍機械責任者や危険物乙4などの、工業系資格に関する執筆依頼がきた経験もあります。受注には至りませんでしたが、ホワイトペーパー作成を依頼されることもありました。

金融系や不動産系、生活系など需要が高い分野と比べると少ないものの、工場現場経験を押し出していけばニッチな分だけ需要が高いWebライターを目指せるかもしれません(それでもライバルは多いです)。また、食品工場なら食品関係、車の工場なら車両関係の専門家として、ライティングを受注できる可能性があります。

取材できる系工場系ライターとして活動してみること

AI市場の拡大やSEOの変化によって、Webメディアの記事はE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)やオリジナリティがより求められています。そこで需要が高まっているのが取材できるライターです。特化した専門知識・経験を持たない場合でも、取材ができるだけで重宝されます。

製造現場や工場関係のインタビューであれば「私も工場現場出身で〇〇に苦労しましたー」という話題を、アイスブレイクとして使えるかもしれません(私自身取材経験がないので、又聞きしたことですが)。

必要とあれば資格を取得しアピールすること

製造分野以外にも書ける分野を広げたいときは、未経験でも書かせてくれるメディアで経験を積むのが効果的です。とはいえ専門性が高い分野ほど、未経験者が応募するハードルが高いのも事実。もし未経験の分野での執筆を狙うなら、その分野の公的資格を取得することも検討しましょう。

例えば不動産系なら宅建生活系なら生活アドバイザー薬関係なら薬機法管理者美容系なら日本化粧検定などが挙げられます。私の場合は、FP2級や証券外務員一種を取得し、金融や保険関係の記事の受注を増やしました。

Webライターの仕事に資格は必須ではないものの、案件受注のときは有利に働くことが多いです。また受験して合格に至らずとも、資格勉強を通じて自分の知見や執筆分野を増やせるメリットがあります。

趣味関係の分野で執筆実績を増やすこと

Webライターの執筆分野の幅は広く、あなたの趣味や日常生活が仕事に結びつく可能性があります。例えば車やバイクが好きなら車両関係の執筆、投資が趣味なら投資関係の執筆、アニメ・漫画が好きならサブカル系の執筆などがあります。家事が得意なら、料理や掃除、節約など生活系のライティングがよいでしょう。

私もアニメの感想記事、釣りに関する記事、切手買取の記事など、(超低単価で)色々書いた経験があります。転職経験を活かして、転職系の記事を書いたことも。

仕事量に見合う報酬が得られる仕事ばかりではありませんが、工場勤務Webライターの実績作りとしては1つの選択肢になると思います。アピールできる実績を手に入れれば、他案件へ応募する際も武器になるはずです。

ブログやnoteを始めて文章練習やポートフォリオ作成を行うこと

未経験Webライターな上に執筆分野が狭い人に、いろんな仕事を回してくれるほどクライアントは甘くありません。もし案件が受注できない場合は、自分のブログを作ったりnote(文章や画像などを投稿できるプラットフォーム)に登録したりなどを行い、文章の練習やポートフォリオ作成に励んでみるのもおすすめです。私の場合は当ブログアヒルクエストを開設し、文章やWordPress操作を練習しました。

Webライターにおけるポートフォリオとは、「自分の文章力や実績を見てもらうための作品(作品集)」です。自分の得意分野をSEOを意識して書いておき、仕事応募時にクライアントへ提出して「このレベルの記事が書けます」「この分野なら誰にも負けません」とアピールするのがよいでしょう。

私の経験上、クライアントへポートフォリオを提出するのは非常に効果的です。ライターの実力を見るなら、実際に書いた記事を見るのが一番ですからね。

SNSや交流会などでライター仲間を見つけること

SNSや交流会などでライター仲間を見つけると、次のメリットがあります。

  • ライティングやSEOに関する情報を仕入れられる
  • 仕事やクライアントの紹介を受けられる可能性がある
  • Webライターを続けるモチベーションにつながる

フリーランス協会の「フリーランス白書2023」によると、もっとも収入を得られる仕事獲得の経路として人脈の割合が1番高くなっていました。Webライターに限らず、個人事業主やフリーランスにとって人脈づくりは非常に大切なのです(私は苦手なのですが)。

ただし、近づいてくるライターの全員が善人ではありません。怪しい情報商材を売りつけようとしたり、搾取案件でお金と労働力を搾り取ろうとしたりする悪質な人間も存在します。妙に甘い言葉やお金持ちアピールを投げかけてくる人には警戒しましょう。

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工場勤務の方が副業でWebライターをするメリット

「Webライター活動を足がかりにフリーランスとして独立するぞ!」と意気込むのもよいですが、工場勤務を続けつつ副業としてWebライターを始める選択肢もありです(私は退職してからWebライターを始めましたが…)。むしろそちらを推奨します。フリーランスとして在宅仕事で収入を得ることだけが、Webライターの仕事のメリットではありません。

工場勤務の方が、副業でWebライターをするメリットを解説します。

文章力を通常業務に活かせる

Webライター活動で身に付けられる「文章力」というものは、工場勤務における通常業務で活かせます。出張報告書作り、研修会の資料作り、現場マニュアル作成、プレゼンなどが挙げられるでしょうか。

請求書の発行や帳簿付けなどもできるようになれば、総務・経理に人とのコミュケーションもスムーズになるかもしれません。

また、Webライティングでよく言われる「結論から書く」「根拠や数値を使う」などを普段の仕事で意識できれば、上司や取引先に説明・説得(新しい機械導入や部品発注など)する場面で役に立つでしょう。思わぬところで上司や同僚からの評価が上がる可能性があります。副業の経験を本業でも活かしていきましょう。

転職で使えるスキルが身につく

Webライターのスキルを磨いていけば、文章力以外にも執筆分野の知識、SEOの知識、Web制作の知識、経理に知識などが身につきます、それらのスキルを活かして、Webマーケティング系の企業やメディア系の企業への転職を目指せるかもしれません。

実際に「Webライターを活かして今の仕事場から転職した」「クライアントの企業に就職した」といった声も、SNSやブログで見ることができます。収入を得る以外にも、スキルや知識が身につくのが副業Webライターとして働く大きなメリットです。

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本気で工場勤務からWebライターを目指すならやってみよう

繰り返しになりますが、高卒工場勤務からWebライターとして活躍するには、相応の努力と覚悟が必要です。多少の運も絡んでくるでしょう。いきなりトントン拍子に成功する確率は低いと思います。

それでもWebライターを目指したい人は、副業からでもぜひ挑戦してみてください。失敗しても撤退しやすいのがWebライターのメリットです。身に付いたスキルは本業や他の仕事でも活かせるので、副業でも一度本気で取り組んでみてはいかがでしょうか。私も工場勤務Webライターの仲間ができるのは嬉しいです。

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