2024年12月に、実は「日商簿記2級(簿記2級)」に合格していました。取得目的は、執筆範囲の拡大に加えて、普段の経理や確定申告手続きに関する知識がほしかったからです。
「Webライターに簿記2級って必要なの?」と思われるかもしれませんが、個人的には相性が抜群だと思います。興味があるのなら、勉強してみるのがおすすめです。
FP2級を取ったときと同じく、簿記を取得したことで、それまで手が出せなかった金融・会計系の高単価案件に自信を持って応募できるようになり、実際に新しい案件の獲得にも繋がりました。あと、普段の経理作業の抵抗感も一気に薄れました。
この記事では、簿記2級・3級に合格して約1年が経過した私の実体験をもとに、Webライターが簿記を学ぶメリットや、具体的な勉強方法、そして仕事への活かし方を徹底解説します。
Contents
Webライターが簿記2級を取得する5つのメリット

簿記2級は難化傾向にあったので、勉強は思った以上に大変でした。しかし、それでも労力に見合うさまざまなメリットを享受できたので、頑張ってよかったなーとひしひしと感じています。
Webライターが簿記2級を取得するメリットは、次の通りです。
- 金融・会計ジャンルに挑戦しやすい
- クライアントやgoogleからの信頼度が高まる
- インタビューやリサーチでビジネス用語が理解しやすくなる
- 確定申告やその他経理に対する恐怖がなくなる
- 自分の事業の収支を見直すよいきっかけになる
金融・会計ジャンルに挑戦しやすい
Webライターの報酬は、「誰にでも書ける記事」は基本的に安く、「専門知識が必要な記事」は高くなる傾向があります。
金融、税務、不動産投資などのジャンルは文字単価が高いものの、「専門用語が多くて書けない」「知識がなくて書くのが難しい」と敬遠するライターが少なくありません。
簿記2級を持っていると、企業の利益を表す「損益計算書(PL)」や、財産の状態を表す「貸借対照表(BS)」といった専門的な書類の仕組みが理解できるようになります。これらの専門用語は、経理だけでなくビジネス系の記事全般でよく登場するので、取得してからリサーチや取材がかなり捗るのを実感しました。
私自身も簿記取得後、これまで手が出せなかったビジネス系の高単価案件や簿記資格勉強の体験談、その他金融・会計関係の案件にも応募しやすくなり、実際に新しい仕事の獲得につながりました。
クライアントやgoogleからの信頼度が高まる
プロフィールに「簿記2級保有」と書かれているだけで、クライアントからの見られ方が劇的に変わります。体感的に、FP2級以上に「おお」という反応をもらえる気がします。
資格という客観的な証明があることで、「数字に強い信頼できるライター」として選ばれやすくなります。
あと、最近だと資格持ちが執筆した記事は、やはりgoogleからの信頼度が高まっているのを感じます。Webライターの場合、自分の経理業務で、ある意味実務経験を積んでいるので、その経験をコンテンツに盛り込むこともできました。
なんなら、Webライター以外の「記帳代行」の仕事を受けたり、経理系ライターとして経験を積むために正社員などで経理を目指したりなど、新しいキャリアを積むきっかけになります。新しい分野で知識と経験を積めば、ライターとしてもより強い武器になると思います。
インタビューやリサーチでビジネス用語が理解しやすくなる
Webライターの仕事の中には、企業向けのビジネス記事(BtoB記事)の執筆や、経営者へのインタビュー案件も少なくありません。
こうした場面では、「減価償却」や「キャッシュフロー」「資本」といった言葉が当たり前のように飛び交います。そこで簿記の知識があれば、クライアントに「それってどういう意味ですか?」といちいち聞くことなく、話の意図を正確に汲み取って記事に落とし込むことができます。
あと、経済新聞や経営者のコラム、経理担当者へのインタビュー・体験談記事などを読むときにも、文章の解像度が一気に高まったのを感じます。
確定申告やその他経理作業に対する恐怖がなくなる
個人的に大きかったのが、この「確定申告やその他経理に対する恐怖がなくなる」という点です。
ライターとして稼げるようになると、必ず直面するのが、毎年の「確定申告」の問題。最大65万円の控除が受けられる「青色申告」をするためには、「複式簿記」というルールに従って帳簿をつける必要があります。
会計ソフトを使えるとかなりマシになるのですが、それでも簿記の知識が少しはないと、帳簿付けや確定申告の作業で頭を悩ませることになります(私自身、結構悩まされた)。
実際に会計ソフトの入力画面を見ても、「借方(左)?貸方(右)?何のこと?」「この勘定科目って何?」とパニックになりがちです。
しかし、簿記2級、いや3級レベルの知識があれば、「この経費は左側に書いて、お金が減ったから右側は現金だな」と、パズルを解くようにスムーズに処理できます。
税理士さんに高いお金を払って丸投げしなくても、自分で正しい節税対策ができるようになるのは、フリーランスにとって大きな実利と言えると思います。
私も簿記の勉強をしたおかげで、売上が増えた今でも税理士に依頼せずに自力で確定申告に対応できています。ありがとう、簿記知識。
自分の事業の収支を見直すよいきっかけになる
Webライターは、パソコン1台で始められる手軽さがある反面、自分が「個人事業主」であるという意識が薄れがちです。
毎月の「売上(文字単価×文字数)」は気にしていても、「経費としていくら使っていて、最終的な利益(手元に残るお金)はいくらなのか」を正確に把握できている人は意外と少ないのではないでしょうか。
簿記を学ぶと、「売上」から「費用」を引いたものが「利益」になるという、ビジネスの絶対的なルールが根本から理解できるようになります。
実際に私も簿記の知識を身に付けたことで、「Webライターなら何が経費になりそうか」「このパソコンの計上は固定資産じゃなくて特例を使えそうだ」「毎月何気なく払っている有料ツールのサブスク代は、本当に売上に貢献しているか?」など、自分の事業に対してシビアな目線を持ちやすくなりました。
単なる「お小遣い稼ぎ」の感覚から抜け出し、自分のライター事業をしっかりと黒字化して育てていくための、強力な羅針盤になってくれます。
Webライターが簿記2級に合格するまでの勉強について

私の場合、簿記3級は独学、簿記2級は通信講座の「スタディング」を利用しました。上記の画像は、合格したことをスタディングに報告し、特典でAmazonギフトカードをもらったときの画像です。
スタディングを選んだのは、安かったことと、パソコンやスマートフォンで学習を進めやすかったことが理由です。
2級・3級の勉強時間を合わせると、大体200時間くらいで合格できました。自分は通信講座を使ったおかげで、勉強時間を短縮できたように感じています。
ここからは、自分が簿記2級を取得したときの体験談や勉強方法について解説します。
2級合格のコツはやっぱり「3級の基礎固め」
最初はとにかく、3級レベルの基礎固めをしっかり行いました。2級に合格できたのも、すでに3級に合格していた経験があったからだと思っています。
3級を勉強したときから時間が経っていたので、まずは徹底的に3級の範囲で「仕訳(しわけ)」という、簿記におけるパズルのような基本ルールを体に叩き込みました。
2級と3級では出題される問題のレベルが違うのですが、それでも2級の問題を解く際には3級レベルの知識がめちゃくちゃに役に立ちます。
工業簿記はとにかくイラストを書いて覚えることが大事
個人的に、この工業簿記が曲者で苦労しました(元工場勤務のくせに)。
とにかく大事だと思ったのは、勘定連絡図やシュラッター図などのイラストをすぐに書けるようになることです。このイラストを書けるか書けないかで、問題の解きやすさが天と地ほどに差が出ます。

↑勘定連絡図はこんなやつ。
めんどくさくても、とにかく手を動かしてイラストをガンガン書いていくのが超おすすめです。一度覚えてしまえば、工業簿記の問題も一気に解きやすいと思います。
スタディングの簿記講座でも、このあたりはしっかりと教えてくれました。
ひたすら「アウトプット(問題演習)」を繰り返す
簿記は「テキストを読んで知っている」ことと、「本番で計算して解ける」ことがまったく違う試験です。
講義を見る時間、いわゆるインプット以上に、どれくらいアウトプットできるかが合格のために大事になります。
自分の場合は、スタディングのWeb問題集や過去問、加えて市販の問題集を何度も解く時間をとにかく取りました。マジでアウトプットが大事です。ここを疎かにすると、1問あたりを解く時間がかかりすぎて、試験時間の90分も余裕でオーバーすると思います。
簿記2級×Webライターで狙える案件の具体例
簿記の知識が身につくと、ライターとしての守備範囲がかなり広がります。
ここからは実際に、私自身が「簿記を取ってよかった!」と実感した、おすすめの執筆ジャンルを3つご紹介しましょう。
経理系の記事
経理系の記事であれば、企業の経理代行サービスや、クラウド会計ソフト(SaaS)の導入を促すコラムなどが代表的な案件に挙げられます。
簿記を学習していると、「売掛金とはなんぞや」「減価償却の計算がわからない」「収益と収入って違うの?」といった部分も理解して執筆できます。簿記2級を持っていれば、こうした企業向けの複雑な内容も、読者へわかりやすく噛み砕いて説明できるでしょう。
私の経験上、会計用語って想像以上に「似ているけど意味が違う言葉」が多いです。私も簿記を勉強するまではクライアントから指摘されることも多くて、凹んだ日もありました。そうした経験からも、簿記2級を取ってよかったなーと感じています。
確定申告系の記事
確定申告系の記事は、自分の実体験を反映したり、フリーランス・個人事業主向けの執筆がしやすかったりなど、簿記2級と非常に相性がよいです。
複式簿記の基本、青色申告、決算の仕組みなどは、Webライターの方々のなかでも実は曖昧になっているケースが少なくありません(昔、青色申告がよくわからないからずっと白色申告しているというベテランライターさんと交流したことがあります)。
自分がつまずいたポイントや、実際に申告を乗り切ったリアルな体験談は、読者にとって非常に価値のある一次情報として重宝されるはずです。
自分はFP2級も持っていたので、所得税や消費税などの税務部分の執筆も併せて担当できました。
資格勉強の記事
「どうやって簿記2級を勉強したのか」は読者ニーズも高く、体験談をベースにした執筆はクライアントからめちゃくちゃ喜ばれました。私の場合はスタディングを使った経験もあるので、「通信講座を使った学習方法」を実体験で執筆できます。
このあたりは、簿記2級以外の資格でも同じです。しかし、簿記は毎年50万人以上が受験する超人気資格なので、他の資格と比較しても重宝されるケースが多かったです。
ここで培った通信講座の選び方や学習メソッドは、FP(ファイナンシャルプランナー)やITパスポートなど、他のビジネス資格に関する記事を執筆する際にも応用が利いて助かりました。
簿記2級をWebライターの提案文に書くときの活かし方
せっかく苦労して簿記2級を取得しても、ただプロフィールに「日商簿記2級」と1行書くだけだと、結構もったいないと思います(実際のところ、これだけでもクライアントやgoogleからの高評価をもらいやすいですが)。
簿記2級をアピールする際は、「資格名+それで何ができるのか(どう役立つのか)」をセットで記載するのがよいでしょう。なぜなら、クライアントは「簿記を持っている人が欲しい」という希望に加えて、「専門的な記事を、間違いなく、わかりやすく書いてくれる人が欲しい」からです。
だからこそ、「元経理職の簿記2級ライター」はめちゃくちゃ強いと思います。現場経験+資格とか、なんてうらやま…効果的なんだと思います。
貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)といった財務諸表の読み取りが可能です。経理の基本ルールやお金の流れを理解しているため、会計・税務ジャンルの記事において、情報の事実確認(ファクトチェック)を正確に行い、専門用語を初心者向けに噛み砕いて執筆できます。
また、「修正の手間がかからない安心感」もアピールしておくとよいかもしれません。
簿記2級を保有していることに加え、個人事業主として日々帳簿をつけているため、実務上のつまずきやすいポイントも把握しております。そのため、用語の誤用を防ぎ、ディレクター様や専門家(税理士など)の確認・修正の手間を最小限に抑えた精度の高い原稿を納品可能です。
簿記2級で混沌とするWebライター業界での市場価値を押し上げよう
Webライターと簿記の相性はよく、経理系や確定申告ジャンルなどに挑戦しやすくなります。個人的な感触でも、プロフィールに書くだけで「数字に強く、正確な記事が書けるライターかも」とクライアントからの印象も上がりやすくなります。
簿記学習は大変ですが、投資した時間と労力は、あなたのライター人生を力強く支えてくれます。なんなら、ライター以外のキャリアを歩むときでも、あなたの人生を大きく助けてくれるはずです。
「文字単価が上がらなくて悩んでいる」「自分だけの強みが見つからない」と壁を感じている方は、まずは3級の範囲から少しずつ触れてみるだけでも、経済ニュースや企業の動きなど、これまでとは違った視点で世の中が見えるようになるはずです。












