こんにちは。
Webライターあひるです。@donotevergetold
今回はライターやブロガー界隈で常におすすめされている文章の本、
「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング(著 唐木元)」
この本についての感想と紹介がテーマです。
こちらはニュースサイト「ナタリー」の初代編集長「唐木 元(からき げん)」氏が執筆した本で、文章を書くための基本がぎっしり詰まっています。
とくに文字校正や推敲について豊富に解説されており、これ一冊分のノウハウがあれば、誰でも文章を読みやすく整えられますよ!
なぜ文章が上手く書けないのか。なぜその言葉は読みにくくなるのか。なぜその校正が必要になるのか。
とにかく「読者にすべて読まれる文章」を目指すための方法論が、しっかりと解説されているのです。
Contents
「新しい文章力の教室」を読む前に中学国語を復習しておこう
この本では文章校正について、かなり細かい部分まで解説されています。
その解説の際、助詞や接続詞、単文、逆説などの「日本語の文法用語」が頻繁に登場し、それらを理解していることを前提に話が進んで行きます。
ですので私のように、それら文法用語の意味が曖昧な方がいれば、先に意味をざっくり見直しておくと、より読みやすくなりますよ。
ほとんどは中学校の国語で習った内容ですので、参考書やネットでの情報で十分です。
もちろん本書では具体例に則って文法の使い方や直し方が詳しく載っているので、そのまま読み進めても問題はありません。
文章の校正力を身につけるならこれ一冊!
私もWEBライターについてや、ブログの書き方について勉強する時、文章術の書籍を何冊か読みました。
その中でも具体的な文章の手直しについてなら、この本が量・質共に充実していると感じています。
特に校正や推敲について、これほど初心者に向けわかりやすくかつ内容を網羅している本は今のところ他にはありません。
この本では、文章の書き方について77項目に分けて説明しているのですが、
そのうち16~69、つまり四分の三以上が校正と推敲について書かれています。
そしてその項目ひとつにつき、基本2ページ構成でみっちり説明してくれているのです。
それほど校正や推敲のウェイトを占めている理由は、本書で以下のように説明されています。
・推敲が進めば進むほど、そこからクオリティを上げる作業は困難になっていきます。(P49)
・わずかなレベルアップのための長い長いブラッシュアップの道筋を、これから多くのページを割いてお話していくことになります(P49)「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式とトレーニング」より引用
以下、引用はすべて同書からです
このように100点の文章に近づくためには、より細かい校正や推敲を重ねていくことが大事になるのです。
合間では悪い例と良い例の具体例が載せられているので、きちんと納得して読み進めることができますよ。
今回は、「校正や推敲の技術を身につける」という点で、私が特に感銘を受けたポイントを3つに絞ってご紹介します。
文法や単語の校正がみっちり載っている
とにかく「かゆいところに手が届きすぎるレベル」で、文法の直し方などが解説されています。
たとえば「単語や文末表現の重複」や「接続詞の使い過ぎ」などは他の本でも注意点として載っていますが、本書ではさらに
・「~ですが」や「~だが」など、逆説の「が」には注意する
・「~できる」や「~が可能である」などの可能表現は稚拙な印象を与え、文章力向上の妨げになる
・複雑な文章は、一度主語と述語の関係のみの「単文」レベルにまで戻してみる
・「など・といった・ほか・ら」などの濁し言葉には注意する
など、普通は解説されないような内容にまで踏み込んでくれるのです。
(もちろんケーズバイケースの部分もあるので使い分けは大事とも書いてあります)
私はこの本のおかげで、細かい文章の技術に対するモヤモヤが一気にクリアになりましたよ!
校正の例が具体的に載っている
この本は目でも理解しやすいように、校正の具体例を載せてくれています。
↑こんな感じです。
接続詞や形容詞の削り方、複雑になってしまった文の解きほぐし方などがひと目で確認できます。
このおかげで、実際に本を見ながらの校正や推敲がやりやすいんです!
まさに初心者のための校正本と言えるのではないでしょうか。
特にこれからブログなどで文章を書こうと思っている方や、ライターの仕事をしていこうと考えている方は、一度読んでみることをおすすめします!
私もこの本には、これから幾度となくお世話になる予定です。
細かい文章の「なぜ?」まで言及している
この本が丁寧に解説してくれているのは、技術面だけではありません。
「なぜこの校正が必要になってくるのか」
「この手直しによって文章はこう変わっていく」
上記のように、文章校正に対しての「なぜ?」までしっかりと解説されています。
その理論の根拠まで知ることができるので、スッと頭に入ってきやすいのです。
・「ちなみに」「余談ですが」と前置きして、本筋と関係の薄い話を長々と書いている場合があります。いくら面白いエピソードでも、長く続くと読者は読解に混乱をきたします。(P96)
文章に絶対はなく、正解を示した文章の教科書はありません。
しかし、長年ライターの第一線で活躍され、編集長としても功績を残している筆者の「現場流の考え方」は、読みやすい文章の完成に近づくための一つの正解であると思います。
特に私のようなライターの人脈や経験がない方にとっては、この本がまさに「実用的な文章の教科書」となると思いますよ!
WEBライティング実務士を目指す方へもおすすめ(個人的に)
以前の記事にて「WEBライティング実務士」はライティング問題が肝だと解説しました。
この本には、そのライティング問題に対応するための技術が詰まっています。
私の所感では、ぶっちゃけ本テキストよりわかりやすいし、より細かいところまで解説されているなーという感じです。
人によっては、テキストよりもこちらの本で勉強した方が良いかもしれません。
この本の内容を全部覚えられれば、試験の合格だけでなく、文法の使い方についてクライアントから修正依頼を食らわないのではないでしょうか。
ライター仕事やブログをなかなか始められないあなたへ
なにか文章を書こうと思っても、細かい文法とかの書き方がわからないから書く意欲が削がれてしまう。
私は書きたい内容やネタの少なさより、このような基本知識の不足こそが書き始めの躊躇として現れることが多かったです。
しかし、そんな技術面の不安は、この本一冊あればほとんど解決すると思います。
なかなかすべてを頭に入れるのは時間がかかると思いますが、手元にこの本があるだけで、
「文法間違いや読みにくさは解消できる」
このような安心感を持つことができます。
もし私と同じような悩みを持っている方がいれば、是非一度この本を手にとって読んでみてください。
きっと「文章を書くこと」への意欲が湧いてくると思いますよ。
以上、Webライターあひるの本の感想とご紹介でした。