「Webライターにブログは必須!」と聞くと、本当にWebライターにとってブログを書くメリットがあるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。じゃあ実際にメリットがあるかいうと、ブログとWebライターの相性が良いのは確かです。
とくに初心者Webライターの方にとっては、営業用ポートフォリオの作成や文章・SEOの勉強などに最適だと思います。また、実力が付いた中級者レベル以上のWebライターの方にとっても、ブログ運営にはさまざまなメリットがあります。必須までとは言いませんが、興味あるならぜひ始めてみてください。
本記事ではWebライターがブログを始めるメリットを、初心者と中級者以上のレベルに分けて解説します。また、初心者Webライターが陥りやすいデメリットについてもまとめました。
Contents
初心者Webライターがブログを書く3大メリット
初心者Webライターがブログを書くメリットして、次の3つが挙げられます。
- 営業用のポートフォリオに使える
- 文章力向上のための練習場になる
- WordPress入稿の練習になる
以下では、3大メリットについて順番に解説します。
営業用のポートフォリオに使える
ブログに書いた記事は、Webライターとしての実力・実績を採用担当者へ伝えるポートフォリオとして使えます。ブログ記事をポートフォリオにするメリットは次のとおりです。
- 基礎文章力や専門知識、文章の雰囲気を相手に伝えられる
- 記名記事を持っていない方でも、案件応募時のアピールポイントとして使える
- 引用を正しく活用している記事なら、著作権に関する知識を持つことを伝えられる
- 記事の他にもこれまでの経歴、保有資格、執筆記事などをまとめておくと、よりアピール材料になる
- リード文から結論まで1記事書き切れるという証明になる
初心者Webライターなら、「キーワードで1位を取りました!」や「月収〇〇万円を達成したブログです」など、圧倒的な結果を目指す必要はありません。例えPVゼロの記事でも、クライアントへ文章力や専門知識のレベルが伝わればよいのです(当然ながら、圧倒的な結果があればプラスになります)。
採用側はポートフォリオのどこを見ているのかの1例として、「ライターのポートフォリオ、編集者が見ているのは」の記事がわかりやすかったので共有します。
文章力向上のための練習場になる
自分で運営するブログは、文章力向上のための練習場としてもってこいです。ブログでライティングを練習するメリットは次のとおりです。
- 失敗してもすぐに書き直せる
- 自分が書きたい文章や分野を集中的に練習できる
- タッチタイピングの練習を兼ねると、執筆スピードを上げやすくなる
- 構成案を作るよい練習になる
- レビュー系の記事やエッセイ系の記事の練習ができる
ただしブログ記事だとクライアントワークの緊張感がない分、クオリティや細かい誤字脱字などを気にしなくなる危険性があります。文章力が向上するのは、自分の間違いを認識して正しく修正するときです。記事を書いたら全力で見直してこそ、ライティングがうまくなるコツになると言えます。
可能であれば、書いたブログ記事を誰かに読んでもらったり、添削してもらったりするのがおすすめです。第三者からのフィードバックは、ライティングの経験値として大きなものになります。
1人で添削するなら、Webライティングの基本文法が載っている本を1~2冊購入しておき、本を開きながら見直しを進めるのがよいでしょう(私も駆け出しの頃によくやっていました)。以下では細かい文法まで網羅している、筆者おすすめのWebライティングの本を2冊ご紹介します。
文章構造の細かいところまで見直したいなら「新しい文章力の教室」がおすすめです。
基本文法から構成案・キャッチコピーについてもチェックしたいなら「世界一やさしい Webライティングの教科書 1年生」をおすすめします。
WordPress入稿の練習になる
企業ブログやオウンドメディアのCMSは、私の経験上ほとんどがWordPressです。ブログをWordPressで開設しているなら、ブログ記事を書くことがそのままWordPress入稿の練習になるメリットがあります。
Webライターの仕事においても、入稿作業や装飾作業で追加料金を狙う、応募時のアピールポイントにするなど、WordPress経験は活かしやすいでしょう。またWordPressについて知識が増えていけば、自分のブログを育てるときにも効果的です。ブログの将来的な収益化を考えている場合は、早くから勉強しておいて損はありません。
中級者以上のWebライターがブログを本格運用する3つのメリット
初心者Webライターだけでなく、中級者以上のWebライターにとってもブログを書くメリットがあります。具体的なメリットは次の3つです。
- ブログ経由で仕事の依頼が来る
- SEOやマーケティング関係の実力が付く
- ブログが資産となり不労所得を得られる可能性がある
中級者以上のWebライターなら、Webライターの知識・技術を使ってブログを本格運用することをおすすめします(かくいう私は忙しさと気力のなさでなかなか手つかずなのですが)。
ブログ経由で仕事の依頼が来る
中級者以上のWebライターがブログをする大きなメリットの1つに、ブログ経由で仕事の依頼がくる点が挙げられます。Google検索やSNSで拡散されたブログ記事を通じ、Webライターを探している方は意外とおられるのです。ブログ自体が有名になったりブログ記事がGoogleに上位表示されたりすれば、ブログが24時間働く営業ツールとして機能します。
ブログ経由での仕事を増やすには、次のことを意識するとよいでしょう。
- 自分のプロフィール・ポートフォリオ用のページを作っておく
- お問合せフォームを作る
- SNSの拡散を利用して、ブログの知名度を上げる(この場合はSNSアカウントに直接スカウトが来る可能性もある)
WordPressでお問合せフォームを作るなら、プラグインの「Contact Form 7」が簡単でおすすめです。アヒルクエストでも使用しています。
SEOやマーケティングなどメディア運営の知識が身につく
ブログを本格的に運用しようと思うと、SEOやマーケティング分野の知識が必要になります。ブログの本格運営の一環でSEO・マーケティング分野の実力を付けておけば、メディア運営の知識が身につき、Webライターの本業にも良い影響を及ぼします。具体的なメリットは次のとおりです。
- SEOに強い記事を納品できる
- 記事構成の作り方やキーワードの選び方などSEO記事の書き方を勉強できる
- アフィリエイトの仕組みやセールスライティングなど利益に直結する知識・技術が勉強できる
- マーケティング能力を活かし、クライアントが望むCVにつなげる記事が書ける
- SEO・マーケティング関係のコンサル業や、Web制作関係の仕事にも対応できる
こちら側からSEO・マーケティング関係の提案ができるレベルなら、あちこちから引っ張りだこのWebライターになれるはずです。ブログとWebライターの相性の良さがわかりますね。
ブログが資産となり不労所得を得られる可能性がある
質の良いコンテンツを積み上げたブログなら、Google AdSenseやアフィリエイトによる収益が期待できます。収益が期待できるブログならブログ自体が資産となり、継続的に不労所得を得られる可能性があります。難易度は高いですが、月々3万円、5万円、10万円レベルの収益を生むブログに成長すれば、Webライターに並ぶもう1つの収入の柱として期待できるでしょう。
また「月に数万~数十万円の収益が出るブログです」とクライアントへ伝えれば、SEOやマーケティング能力についてアピールできます。Webライターがブログを書くメリットの1つです。
初心者Webライターが気をつけたいブログを書くデメリット
初心者Webライターがブログを書くときには、ブランディング面とコスト面に注意しましょう。とくにブランディング面は、Webライターの仕事に悪影響が出る可能性があります。以下では、Webライター初心者がとくに陥りやすいブログを書く2つのデメリットを解説します。
ブランディングに悪影響が出る可能性がある
自分で好き勝手運用できるのがブログの魅力ですが、Webライターの営業用として考えているなら、何も考えずにテキトーなブログ記事を書くのは避けましょう。質の低い記事をポートフォリオとして提出すれば、採用担当者へむしろ悪い印象を与えてしまいます。Webライターの仕事にブログを活かしたいなら、ブログ記事にも本気で取り組むことが大切です。
とくにポートフォリオとしてブログ記事を活用したい初心者の方は、次に挙げた基本的な注意点をチェックしてみてください。
- 誤字脱字はないか
- タイトル・見出しの内容と文章がズレていないか
- 間違った情報を書いていないか
- 参考元の情報源は信用できるか、古い情報ではないか
- 引用のルールは守られているか
- 語尾に「です・ます調」と「で・ある調」が混在していないか
最初は「レベルの高い文章を書く」より、「正しい文章を書く」に重きを置くことをおすすめします。
サーバー代や有料テーマ代などのコストがかかる
ブログを運用するには、定期的にかかるサーバー代・ドメイン代や、WordPress用の有料テーマなどコストがかかります。数十万円レベルの出費ではないものの、年間1~2万円程度かかると考えておきましょう。
Webライターがブログを書くときのコツ
Webライターのブログは、メリットを最大限享受できるように書くのがコツです。Webライターがブログを書くときのコツを簡単にまとめました。
ブログのテーマを決めて何を書くか方向性を定める
Webライターがブログを書くときは、ブログのテーマを決めて「何を書いていくのか」の方向性を定めるのがコツです。方向性としては、「特化ブログにするのか雑記ブログにするのか」「収益性を求めるのかポートフォリオ用に特化するのか」などが考えられます。
ブログに何を書くかを決めておくメリットは次の通りです。
- 何を書いているWebライターなのかが伝わりやすくなる
- SEO評価が上がりやすくなる
- ブログ読者にもブログテーマがわかりやすく伝わり、ブログのファンを作りやすくなる
当然ながら、「自分の好きなように書きたい!」という場合は、セオリーやテーマなどは自由にして問題ありません。むしろ自由な文章が、クライアントの目に留まる可能性があります。とはいえ、Webライターの資産やポートフォリオとしてのブログを考える場合は、クライアントやSEO評価を高めるブログの運営がおすすめです。
「ブログのテーマを何にしたらよいのかわからない」という場合は、「Webライターはブログに何を書くべき?おすすめジャンル5選や書き方のコツを解説」にて、Webライターのブログにおすすめのジャンルを解説しています。
結論ファーストなどWebライティングを意識して書く
Webライターのポートフォリオや文章練習の場所としてブログを運用するときは、Webライティングの基礎をしっかり意識して書きましょう。Webライティングを意識してブログを執筆すれば、「読者に読まれやすくなる」「SEO評価が高くなる」「クライアントへライティング能力がアピールできる」といったメリットがあります。
例えば初心者Webライターが意識すべきWebライティングの基本は次の通りです。
- PREP法を意識して結論から書く
- 一文一義(1文には1つの情報のみを入れる)を意識する
- 1文が長くなりすぎないようにする(1文が100文字以上になるなど)
- 主語と述語が離れすぎないようにする
- 文章のねじれが発生しないようにする
- 箇条書きや図表などを入れ、読者が読みやすいように工夫をする
- 参考元や出典元がある情報を書くときは、引用を用いて著作権を守る
- タイトルや見出しにはSEOで狙うキーワードを入れる
Webライターの実力磨きやポートフォリオ作成面などを考えると、ブログ記事でWebライティングを意識することは非常に大切となるでしょう。
【経験談】私も駆け出しの頃はブログでWebライターの実力を磨いた
今回Webライターがブログを書くメリットを書いていきましたが、ブログで収益が出ている以外は、すべて私の経験談です。
とくに駆け出しの頃、仕事がなかなか受注できなかった頃はブログを書いて練習していました。その後ポートフォリオにして提出する、文章・WordPressの練習用として活用する(アヒルクエストの本の感想記事や、消してしまった雑記関係が名残です)などを行いました。
パソコン音痴からのWordPress立ち上げはめちゃくちゃ大変でしたが、他の方のブログ記事などを見ながらなら、1人でなんとか対応できた思い出があります。
「Webライターは必ずブログを運用すべき!」とは言いませんが、さまざまな面でメリットが大きいのも事実です。Webライターの方でブログ運営に興味があるときは、ぜひ挑戦してみてください。
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