フリーランスは簿記を勉強すべき?実体験から伝える重要性やメリット

フリーランスは簿記を勉強すべき?実体験から伝える重要性やメリット
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Webライターあひる高卒・元食品工場勤務Webライター|Webライター検定1級・FP2級取得者
高卒・元食品工場勤務10年のWebライター。ライター歴は7年以上。Webライター検定1級、Webライター検定2級、Webライター検定3級保有。TOPプロクラウドワーカーの経験あり。FP2級(ファイナンシャルプランナー2級)、証券外務員一種、日商簿記検定2級、冷凍機械責任者1種、ITパスポートなども保有。

フリーランスとして働きたいと思ったときに、多くの方が気になるのは「簿記の資格は取ったほうがよいのか」「経理の知識はどのくらい必要なのか」という点だと思います。

「せっかくなら最大65万円の青色申告特別控除を受けて節税したい」と意気込んで、マネーフォワードfreeeなどのクラウド会計ソフトを契約したものの、「複式簿記」や「発生主義」「借方・貸方」といった専門用語がなかなか理解できず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、フリーランスが確定申告を乗り切るために、簿記の「資格合格」までは不要です。とはいえ、会計ソフトを正しく使いこなすためには、「簿記3級レベルの基礎知識」くらいは身に付けておいたほうがよいでしょう

私自身、食品工場勤務から突如フリーランスとして働き始めた当初は、経理関係の知識が一切なく大変苦労しました。しかし、簿記3級の勉強を始めてからは、帳簿付けや確定申告手続きへの抵抗感が非常に薄れ、経理作業も苦ではなくなりました(その後は簿記2級も取得しています)。

そのため、これからフリーランスを目指す方や、フリーランスを始めたばかりの方は、一旦は簿記3級レベルの知識をつまみ食いするところから始めてみるのがおすすめです。

この記事では、知識ゼロから簿記を学んだ私のフリーランス実体験をもとに、簿記を取得するメリットや会計ソフトの活用について解説します。

Contents

フリーランスは簿記資格合格まで行かずとも3級レベルの知識はほしい

私自身の実体験からも思うのですが、フリーランスを始めるだけであれば「簿記3級合格」までは目指さなくても問題ないと思います。フリーランスになったからといって、慌てて簿記のテキストを買い込み、検定試験の合格を目指す必要はありません。

しかし、確実に必要経費の正しい計上や適切な確定申告をしたいのであれば、簿記3級レベルの知識を持っておくことをおすすめします。

なぜ「簿記3級レベルの知識」だけは持っておいたほうがよいのか

最近のクラウド会計ソフトは非常に優秀で、クレジットカードや銀行口座を連携すれば、AIが自動で仕訳を推測してくれます。

一見すると「知識ゼロでも仕訳が全自動で終わる」「入力するだけで帳簿付けができる」と思いがちですが、ここに大きな落とし穴があります。私が会計ソフトを利用して実際にあったトラブルは、次の通りです。

  • AIの推測は完璧ではないため、指示が適切でないと間違った勘定科目が割り当てられることが多々ある
  • 画面に表示される「貸方・借方」「発生主義」「売掛金」などの意味を理解できず、不安が拭えなかった
  • AIの間違った出力に気づかず、後から大幅な修正が必要になった

会計ソフトを使っていてもこの状況ですから、使わずに作業を進めていたら、税務署から厳しく指摘を受けていたかもしれません。

幸いなことに、フリーランスを8年間やっていますが、税務署からの指摘や訂正は一度もありません。

最大65万円の青色申告特別控除には「複式簿記」が必須

フリーランスが基礎知識を身に付けるべき最大の理由は、節税効果が最も高い「最大65万円の青色申告特別控除」を受けるためです。

確定申告には、白色申告と青色申告があります。白色申告には特別控除がありませんが、青色申告なら特別控除によって所得税や住民税を節税することが可能です。

そして、青色申告のなかでも控除額が「10万円」「55万円」「65万円」と分かれています。このうち、55万円および最大65万円の控除を受けるための絶対条件として、国税庁は以下のような要件を定めています。

  • 正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること
  • 貸借対照表および損益計算書を添付すること
  • 法定申告期限内に提出すること
  • (※65万円控除の場合は、さらにe-Taxでの電子申告などが必要)

出典:国税庁「No.2072 青色申告特別控除

ここで出てくる「複式簿記」という言葉が、多くのフリーランスを悩ませています。

お小遣い帳のように「いくら入って、いくら出たか」だけを記録するものを「単式簿記」と呼びます。単式簿記は非常に簡単ですが、この方法だと青色申告でも10万円の控除しか受けられません。

一方の「複式簿記」は、ひとつの取引を「原因」と「結果」の2つの側面から記録するルールです。

たとえば「パソコンを現金10万円で買った」場合、「現金が10万円減った(結果)」ことと「パソコンという事業用で使う固定資産を取得した(原因)」ことを同時に記録します。

複式簿記の簡単な例

借方貸方
固定資産100,000現金100,000

※パソコンについては「少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」のような、固定資産をすべて必要経費にできる制度もありますが、ここでは割愛します。この制度は2026年3月31日まで(予定)ですが、例年通りなら延長されるかもしれません。

一見すると難しく感じるかもしれません。しかし、簿記3級の基礎(借方と貸方のパズル的なルール)さえ理解してしまえば、個人事業主の帳簿付けレベルであればすぐに頭に入ります。

何より、基本さえ押さえて入力していれば、会計ソフトが裏側で勝手に複式簿記の帳簿(貸借対照表や損益計算書)を作ってくれます。私自身、freeeに何度もお世話になりました。最近では、e-Taxと連携して電子申告まで対応してくれるので、65万円控除をしっかりと受けられています。

最大65万円の控除(=支払う税金が数万円〜十数万円安くなる)という恩恵を最大限に受けるためにも、複式簿記の仕組みをふんわりとでも理解しておくことは、フリーランスの生存戦略として非常に重要です。

税理士に丸投げするのもお金がかかる

簿記3級レベルやその他会計ソフトについて勉強する時間が惜しい場合は「日々の記帳や確定申告作業を税理士に丸投げする」という選択肢もあります。

本業に100%集中できるメリットはありますが、年間数万円〜十数万円の税理士報酬がかかるため、売上が安定していない独立初期のフリーランスには少しハードルが高い現実があります。

私自身は、記帳や確定申告作業について税理士に依頼したことはありません。個人的には、税理士に依頼するのは「売上がある程度あって経理作業のボリュームが増えた」「事業当初から自己資金や事業資金に余裕があり、本業に力を注ぎたい」という場合でない限り、まずは経営の勉強のつもりで簿記を勉強することをおすすめしたいです。

クラウド会計ソフトは万能じゃない?初心者が陥る3つの罠

簿記知識+クラウド会計ソフトであれば、フリーランスを始めたばかりの人でも経理作業に十分に対応できます。

しかし、「会計ソフトを導入すれば、簿記のことを一切知らなくても、明日から全自動で作業が終わる」と考えるのは少し危険です。会計ソフトはあくまで「計算や帳簿作成を楽にしてくれる強力なツール」であり、入力するデータの善し悪しを判断するのは、結局のところ自分自身だからです。

こうした勘違いは私自身めちゃくちゃ身に覚えがあり、始めの頃は帳簿付けのやり直しや修正を何度もした記憶があります。裏を返せば、一度でも簿記を勉強すればスムーズに会計ソフトを使いこなせるので、タイムパフォーマンス的にもそっちのほうがおすすめです。

以下では、クラウド会計ソフトにまつわる、初心者がよく陥る3つの罠を深堀りしていきます。

勘定科目がわからず、最初の仕訳で手が止まる

会計ソフトにクレジットカードの明細を同期してみると、会計ソフトのAIが「これは〇〇費ですか?」と勘定科目を推測してくれます。しかし、クラウド会計ソフトAIはAmazonで買った「仕事用の資料(新聞図書費)」と「友人へのギフト(事業主貸)」を、基本的には判別できません。

簿記の基礎知識がないと、このAIの提案が正しいのかどうか判断できず、最初の仕訳作業で手が止まってしまいます。

たとえば、Webライターがクラウドソーシングサイトから引かれるシステム手数料は「支払手数料」で処理してよいのか、会計ソフトの手数料は「通信費」で合っているのかなど、仕入れなどが発生しないWebライターですら迷うことがあるのですから、仕入れが発生する事業であればなおさらでしょう。

前提として、勘定科目には「絶対にこれを使わなければならない」という厳密な法律はありません。ある程度は個人の裁量に任されています。極端なことを言えば、すべての費用を「支払手数料」としてまとめたり、自分オリジナルの勘定科目を作ったりしても、法的には問題ないのです。

しかし、「一度決めた勘定科目は、その後も継続して使い続ける」という重要なルール(継続性の原則の一種)が存在します。なにより、クライアント、税務署、税理士といった方々は社会通念上の一般的なルールに則って話を進めるため、独自ルールを相手に押し付けても話が進まないケースが想定されます。

実際にオリジナルの勘定科目ばかり作成して確定申告したとしても、高確率で税務署から「経費の実態がわからない」「怪しい勘定科目を使って収支を誤魔化していないか」とお尋ねがくることが想像に難くありません。

もし簿記の基礎を知らないと、毎回「この経費は何費にすればいいんだ?」とネットで検索し続けることになり、結果的に大幅な時間を浪費してしまうのです。

フリーランスがよくつまずく「発生主義」

フリーランスが経理でつまずきやすく、かつ税務調査で指摘されやすいのが「売上や経費をいつ計上するか」というタイミングの問題です。

日常の感覚では、「銀行口座にお金が振り込まれた日」が売上の日だと考えがちです。しかし、最大65万円の青色申告特別控除を受けるための複式簿記では、原則として「取引が発生した日」に売上などを計上する「発生主義」を採用しなければなりません。

発生主義現金の受取・支払いのタイミングに関わらず、経済的な取引(商品・サービスの提供や義務の発生)があった時点で収益・費用を認識する会計原則
12月に記事を納品した場合は「今年の売上(売掛金)」として計上し、翌年1月に入金されたら「売掛金の回収」として処理する
現金主義現金主義とは、商品・サービスの提供時期に関わらず、実際に現金の入出金があった時点で売上や経費を計上する会計手法
12月に記事を納品し、翌年1月末に報酬が振り込まれた場合に始めて記帳する

もし簿記の知識がないまま口座連携だけで済ませてしまうと、本来は今年の売上に入れるべき12月納品分を翌年の売上に回してしまう危険性があります。

これは「売上の計上漏れ」となり、最悪の場合は税務署からペナルティ(過少申告加算税など)を受ける可能性があります。

以上のことから、発生主義という簿記のルールや、「売掛金(あとでお金をもらう権利)」という勘定科目の使い方といった、基本的な簿記知識を知っておく必要があるのです。

エラーや自動入力のミスに自分で気づけない

これは私が実際に経験したトラブルでもありますが、何度も言う通りAIによる自動入力は完璧ではありません。

たとえば事業用のクレジットカードで、うっかりプライベートの買い物をしてしまったとします。AIはこれを事業用の経費だと勘違いしてしまい、「消耗品費」などで自動仕訳してしまうことがあります。

簿記の知識があれば、「これは事業と関係ない支出だから、事業主貸で経費から除外しよう」と気づけます。

しかし、簿記知識がゼロだとAIの提案をそのまま承認してしまい、結果的に「プライベートの支出を不当に経費にしている」という間違った帳簿ができあがってしまいます。

会計ソフトメーカーの「全自動で簡単」というアピールは事実ですが、それは「ある程度設定・確認できる基礎知識があること」が前提です。エラーに気づき、税務リスクを回避するためにも、最低限「借方・貸方」や「主要な勘定科目」といった簿記3級レベルの知識が、自分の身を守る盾となります。

本業を圧迫しないフリーランス向けの効率的な簿記学習法

フリーランスにとって簿記知識が重要であること、また会計ソフトを使いこなすうえで簿記の学習が有効であることは間違いありません。とはいえ、「勉強に取られる時間がもったいない」「簿記が苦手で学習に手がつかない」という方も多いでしょう。

ここでは、本業の時間を削らずに最低限の経理スキルを習得する、具体的な学習ステップを紹介します。

一旦は借方・貸方の基本だけを覚えておく

フリーランスの経理において最も重要なのは、複式簿記のルールである「借方(左側)と貸方(右側)」の概念を理解することです。

簿記の世界では、すべての取引を「資産・負債・純資産・収益・費用」の5つのグループに分けます。そして、どのグループが増えたか減ったかによって、左と右のどちらに金額を記入するかが決まる仕組みになっています。

難しく見えるかもしれませんが、「納品したら売上を計上し、その分だけ売掛金(振り込み予定のお金)を増やす」「売上が振り込まれたら預金として反映し、売掛金を減らす」といった流れを順に追えば、すぐに理解できるルールです。高卒工場勤務の私ですら、勉強したら理解できました。

このパズルのような基本ルールさえ頭に入っていれば、会計ソフトが提示する仕訳の意味がスッと理解できるようになるはずです。隅から隅まで完璧に覚える必要はなく、要点だけを「つまみ食い」する感覚で学習を進めてみてください。

市販の簿記3級テキストの事業に関係する仕訳のところだけ読む

具体的な学習方法としておすすめなのが、市販の簿記3級テキストを活用することです。ただし、参考書を最後まで読み切る必要はありません。

読むべきなのは、簿記の全体像や基本的な仕訳、主要な勘定科目が解説されている基礎部分だけで十分だと思います。小切手・手形・立替金の処理や、細かい決算処理などは、後から理解すれば十分です。フリーランスの実務であまり使わない知識は思い切って飛ばして構いません。

活字が苦手な方であれば、YouTubeで公開されている無料の簿記3級講座を活用するのもよいでしょう。

個人的なおすすめの書籍は、「ゼロからスタート!高井薫の簿記1冊目の教科書」です。イラスト付きで専門用語も噛み砕いて説明されているため、初めて簿記を学ぶ方でもすっと頭に入るでしょう。

基礎がわかったら、あとはマネーフォワードやfreeeを活用して入力・確認を進める

借方・貸方のルールと代表的な勘定科目を把握できたら、簿記の学習は一旦ストップして問題ありません。そこから先は、導入したマネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計ソフトを全力で頼りましょう。

基礎知識という「土台」がある状態なら、ソフトが自動提案してくる仕訳に対しても「この経費は借方でよい」「発生主義なので売掛金で処理されている」と判断し、自信を持って承認できるようになるはずです。

万が一AIが間違った推測をしていても、違和感に気づいて自分で修正できるため、税務上のリスクも大幅に減らすことが可能です。

簿記を勉強したからこそ、会計ソフトの機能を使いこなせますし、何より「そんな細かいところまで補助してくれるの!?」と、会計ソフトの真の便利さに気づくと思います。

たとえば、私が使っている会計ソフトfreeeは、「自動で経理」の機能により、登録した口座の入出金を簡単に反映できます。振込元の会社名も表示され、入出金の内容に近い未決済の取引を自動で検索して紐づけてくれる機能も備わっています。

フリーランスが簿記を勉強する4つのメリット

ここまで「資格合格は必須ではない」「基礎のつまみ食いでOK」とお伝えしてきましたが、改めてフリーランスが簿記の知識を身に付けるメリットを整理しておきましょう。

最大65万円の青色申告特別控除で確実に節税できる

最大65万円の控除を受けるための絶対条件である複式簿記は、簿記の基礎を知らないと専門用語ばかりでチンプンカンプンになってしまいます。 

簿記の基礎を学び、会計ソフトを正しく扱えるようになれば、経費計上や節税制度の活用がスムーズになり、毎年数万円〜十数万円単位で税負担が軽くなる可能性があります。

会計ソフトのAIのミスに気づき、税務リスクを減らせる

知識ゼロのままソフトの自動入力に頼り切ると、勘定科目の間違いや売上の計上漏れに気づけません。

簿記のルールという判断基準を自分の中に持っておくことで、誤った帳簿を提出するリスクや、後から税務署から指摘を受けてペナルティが生じるリスクを未然に防ぎやすくなります。

「利益」と「手元の現金」の違いがわかり、資金繰りが安定する

フリーランスは、どんなに規模が小さくても一人の経営者です。「今月は売上が多かった」と喜んでいても、翌年にドカンと来る税金や国民健康保険料の支払いを忘れていると、あっという間に資金繰りがショートしてしまいます。 

簿記を学ぶと、帳簿上の利益と手元資金の動きが一致しないことが理解できるため、「経営者目線」が育ち、お金の不安に振り回されにくくなるでしょう。

専門性が身に付き、高単価案件への道が開ける

これは私自身の体験談でもありますが、経理やお金の知識は、そのまま営業の強力な武器になります。 

Webライターの私のように、簿記やFPの知識を活かして金融・経理ジャンルの記事を執筆できるようになれば、低単価案件から抜け出し、単価を引き上げやすくなります。

また、簿記2級まで取得できれば、「記帳代行」「税理士補助」といった分野に関わる機会が増える可能性があります。フリーランスという柔軟な働き方だからこそ、まったく新しい事業への挑戦の幅が広がる点も、簿記を学ぶメリットです。

経理の勉強を「本業のスキルアップ」に直結させやすいのは、フリーランスならではと言えるでしょう。

FP資格とWebライターは相性抜群

無資格・工場出身の私が「簿記2級」まで取得した理由

ここまで「フリーランスに簿記の資格合格は不要」「3級の基礎をつまみ食いすれば十分」とお伝えしてきました。しかし、プロフィールにもある通り、私自身は日商簿記2級を取得しています。

私が簿記を本格的に勉強して2級まで取得したのは、自分の確定申告を楽にするためだけではなく、フリーランスとして生き残るための「明確な別の目的」があったからです。

ライターとしてレベルアップするための「営業の武器」にしたかった

私が簿記2級(FP2級や証券外務員なども含めて)を取得した最大の理由は、執筆ジャンルと営業の幅を広げ、ライターとしてレベルアップしたいからでした。

工場勤務から独立した初期のころ、私はまったく未経験のジャンルを1文字0.1~0.5円という超低単価で執筆していました。

書籍などで知識を得ていたため「これは搾取案件では…?」と気づいてはいたものの、実績やポートフォリオがない当時は、信頼や実績を得るために必死に書いていました。業界全体で見れば望ましくないことでしたが、当時は生活のために割り切らざるを得なかった、というのが正直なところです。

そこから実績を積み上げて転職系の記事などで単価を上げていきましたが、さらに上を目指すには「金融」や「経理」といった専門性の高い高単価ジャンルに挑戦する必要があったのです。

優れた職歴や学歴がない私にとって、クライアントに専門性をアピールするうえで、客観的な資格は手早く用意できる強力な武器でした。FP2級などの資格取得で執筆の幅が広がり、収入も少しずつ増えていきました。

そして簿記2級・3級を取得したことで、さらに会計や確定申告関係の執筆に対応できるようになりました。最近では、経理関係の実務経験を増やす目的で、在宅の記帳代行のような仕事に挑戦するのも選択肢だと考えています。

結果的に自分自身の確定申告への不安が完全に消えた

3級の基礎知識だけでも会計ソフトは使えますが、2級まで学ぶと、より複雑な処理や株式会社の会計の仕組みまで理解できるようになります。

「会計ソフトの裏側で数字がどう動き、貸借対照表や損益計算書が作られているのか」を理屈で理解できるようになったため、イレギュラーな取引が発生しても焦らなくなりました。

もし税務署から指摘を受けても、根拠を持って説明できるという自信は、精神的な余裕につながっています。

フリーランスの生存戦略として、数字に強くなるメリットは大きい

フリーランスとして生き残るうえで大切なのは、どんなに規模が小さくても「一人の経営者」という意識を持つことです。

売上だけを見て「今月は儲かった!」と喜んでいても、翌年に支払う税金や社会保険料を見落としていれば、資金繰りが急に苦しくなることがあります。

簿記を学ぶことは、単に帳簿の付け方を覚えるだけでなく、「利益はどう計算されるのか」「手元に現金を残すにはどうすればよいのか」という経営者目線を養うことでもあります。

数字への抵抗感が薄れ、「もっと仕事の幅を広げたい」「経営に強くなりたい」と感じたら、資格取得まで取り組んでみるのも、フリーランスの生存戦略の一つでしょう。

Webライターは簿記2級を取るべき?合格した経験や勉強方法などを解説

フリーランスと簿記は相性抜群

フリーランスとして働くうえで、簿記の知識や資格は相性抜群だと思います。普段の経理作業の効率化や、自分の事業の見直しなどを進める意味でも、簿記の興味が出た時点で一度勉強してみるとよいと思います。